第400話 最後の足搔き
───忌々しい光よ。滅するがいいっ
無限・シュバルツ・Diablosは右掌を掲げ、地面一帯に漆黒の火柱を無数に発動。漆黒の火柱はまるで無数の蛇のように地面を這い、ミリアとアンゼシカ(真美)に向かう。
ミリアは聖剣クラウ・ソラスを地面に突き立て、唱える。
「聖なる守護っ!!」
自身に光属性の魔力を宿らせ、周囲に聖なる光を放つ。聖なる光により地面一帯に行き渡る漆黒の火柱を浄化する。
浄化の粒子が煙のように発生し。
煙の中を突き抜け、アンゼシカ(真美)は大聖剣を片手で構え、駆ける。
「えいっ」
ジャンプして大聖剣を振るい、奴に一撃を与える。
───一撃を与えられ、無限・シュバルツ・Diablosは断末魔の叫び声。地鳴りのように叫び声が響き渡り、ビリビリと全体が震わせる。2発の一撃を与えられ、裂け口の斬撃跡が露出。
小癪な………と、無限・シュバルツ・Diablosは詠唱陣を描き、5つの漆黒の球体を出現させる。そして5つの漆黒の球体は漆黒の聖職者に変身し、大鎌を構えて駆ける。
今のミリアは通じない………斬り掛かる漆黒の聖職者を1体、2体、3体、4体と………斬り伏せる。
すると最後の1体の漆黒の聖職者はミリアの死角の位置に立って詠唱し、漆黒の炎球を彼女に狙いを定める。
「させないっ」
アンゼシカ(真美)は大聖剣を振るい、最後の骸骨神官を斬り伏せる。
「ありがとうございます。マスク・ド・a様っ」
ミリアは言った。
すごい………。と、後退して離脱したアレックス達はその光景を見守る。今まで苦戦して死に掛け、伝説的な悪魔相手に………。
───人間共めっ!!ならば、世界もろとも破壊してくれようっ!!
最後に無限・シュバルツ・Diablosは上空に詠唱陣を描き、漆黒の巨大球を出現。
無限の神撃。それは最後の大技であり、地面に直撃すれば(全て)が終わる大技だ。
ミリアは聖剣クラウ・ソラスを両手で構え、願う。
(みんな………力を貸してください)
集中して込める。刃身に様々な光が集まって宿り、それは全ての願いが込められる。
───滅せよっ!!
無限・シュバルツ・Diablosは詠唱。そして無限の神撃は熱を帯び、上空から地面に向かって降下を開始。一帯を震わせる程の地鳴りが響かせ、空間が揺れる。
恐れるではない………お前なら大丈夫だ。と、ミリアの頭の中にレオナルドの声が響き渡る。
「ハイっ!!」
ありがとう………おじい様。と、ミリアはダッシュして飛びかかり、そして無限の神撃の巨大な球体に狙いを定め、聖剣クラウ・ソラスをぶつける。




