第39話 今日は休み、デート?
───〈中央・表通り〉────
私はマスク・ド・a。正体は現クロフォード王国女王陛下であり、先代国王の姫君ミリア・ミア・シュバルツを追放した悪役令嬢アンゼシカ・ヨハーソン。今は彼女に転生した平凡なOLの真美である。
(……………)
アンゼシカ(山瀬真美)は表通りを歩いていた。
溜め息を吐き、少しウンザリ………何故なら。
「………マスク・ド・a様。もしかして、私といるの嫌ですか?」
隣にはミリア。
「いやそんな事は無いですよっ。ミリアの元気は私の元気、顔をあげたまえ」
ヤバい、悲しませたか………アンゼシカ(真美)はミリアの肩をポンポンと叩き、励ます。私はラスボス、ミリアの好感度を上げなければラスボス回避が難しくなる。
とは言うものの、ミリアがこんなに溺愛してくるから好感度を上げる必要は………しかし、私やミリアの溺愛癖と言うイレギュラーな要素が発生している為、油断禁物。
「本当ですかっ?なら、今日は私とデートしてくださいっ。今日は1日休みらしいので、アレックスさんが休めって」
「あ、はい………」
ケロッと上機嫌に切り替わったミリアに腕を組まれ、アンゼシカ(真美)は困惑。今日が休みなのは、依頼が決まらない為でもあり、この所休んでいなかった為である。
───今日は、デート?いや、買い物に付き合う。
傍から見たら私とミリアは年の離れた姉妹のように見えるだろう。
1軒目は中央通りの服屋にてショッピング。
ミリアは試着室のカーテンを開き、清楚な袖無しワンピース姿。キラキラとした金髪ロング。ふっくらと膨らんだ乳房、落ち着いた白のヒールの服装が好みであり、私に見せてくる。
同性だが、可愛い………私も思わずドキッとしてしまう。
「マスク・ド・a様?」
ミリアは伺ってくる。
「いや、似合っているぞ」
マスクに映るミリアの姿に、アンゼシカ(真美)は目を逸らし、答える。
────ミリアは大喜びし、購入。
「マスク・ド・a様もっ」
ミリアは持って来た衣装を勧めてくる。
色々なドレス。際どいモノから高級感ある衣装など2、3着程試着し、ミリアは歓喜。
次は魔法学区の本屋にて買い物。魔法学区にの町並みは魔法使いの人達が多く行き交い、オシャレな木製の看板、レンガ造りの三角屋根の建物、モダンな石造りの地面が行き渡る。
アンゼシカ(真美)は思った、まるでファンタジー映画の世界みたいだと………。
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