第396話 奴の異変
───ワレは………光に屈しぬ………ワレに歯向かし愚かな人間共よ………ワレガ直々に裁きを下して見せよう………。
無限・シュバルツ・Diablosは巨大な両手を掲げ、闇属性の威圧感をビリビリと漂わせる。
「何度でも歯向かってやらぁっ」
アレックスはロングソードを構える。
頑張れ、若人達よ。ワシは力を与えて支援する
光の球の声な再び皆に光属性の魔力を付与。これにより体力、魔力が回復。
無限・シュバルツ・Diablosは片手を掲げ、先制。
───滅びよ、全ては無に。
地面一帯に漆黒の詠唱陣を描き、黒いトゲを隆起させ、波を展開。
させぬ、光の障壁っ
光の球の声は光の壁を出現させ、ガード。
無限・シュバルツ・Diablosは唱える。
───ならば………暗黒の雷っ。
上空に無数の詠唱陣を描き、漆黒の雷を下す。地上に降り注ぐ雷により、雷流を発生させた硝煙が充満。
デビッドは詠唱。
「聖なる炎撃っ」
杖先に光属性の炎球を出現させて放ち、奴にダメージを与える。
───こしゃくな………。
しかし弱点ダメージをモノともせず。無限・シュバルツ・Diablosは右手を伸ばし、高速の爪撃を放つ。
「私が対処しますっ」
ロメロが前に出て光属性を付与させた拳を放ち、奴の爪撃を弾き払う。そしてアレックスは対応しているロメロの横を通過し、ロングソードを構えて奴に狙いを定め。
「俺達は諦めが悪いんだよっ」
アレックスはロングソードを振るい、奴の全身に光属性の剣撃を与える。
───ぐぬぬぬぬ………。
無限・シュバルツ・Diablosはアレックスの光属性の剣撃により………グラッと後退。そしてソコに………。
「コイツもついでに喰らえっ!!」
サウルはバッグから光属性を付与した小型爆弾を取り出し、放って爆撃を与える。それに続くように。
「私のブレスもあるよっ!!」
飛竜状態の小さな翼は浮遊し、大口を開いて光の炎球を放つ。
───ぐおっ………何故だ。人間ごときに………。
連続のダメージに、無限・シュバルツ・Diablosは苦悶の様子。何故なら自身の力が、弱っている。光属性によりダメージではない。自身を内部から維持する力が弱っている。一体、自身の内部で何が?………。
ドクン…………。
何だ?………この感じは?
皆は奴から漂わせる異様な雰囲気を察し、立ち止まる。だが、嫌な予感ではない。この感じはもしかして………。
───ぐっ………この忌々しい感覚は………。
無限・シュバルツ・Diablosの内部から………胎動。そしてパキパキと音を響かせ、光を発した裂け目が出現し。




