第395話 踏ん張るミリアの為に
戦場にて。永久機関の歯車がカチカチ………鈍い音を響かせ、稼働している。それは世界の終末のカウントダウンのように………。戦闘により破壊された廃墟のガレキ、石碑の数々。灰色の砂漠には赤黒い炎を燃え盛らせた衝突跡が幾つも残り、煙を立ち込めている。
★★★★★★
───その頃、外ではアレックス達が無限・シュバルツ・Diablosと戦闘中であった。アンゼシカ(真美)が奴の精神体に入ってかれこれ3時間が経過していた。光属性の魔力を宿しての攻勢、奴にダメージを与えては再生され、そしてダメージを与えては再生されるのを繰り返していた。アンゼシカ(真美)がミリア達が戻って来るまでの間の時間稼ぎを頼まれていたが………。
凄まじい威圧感を放ち、辺りにビリビリとした咆哮を響かせ、立ちはだかる無限・シュバルツ・Diablos。
アレックスは額からは汗を流し、奴を睨んでは表情を凄ませる。
「クソ、まだかよ………」
光属性を宿らせたロングソードを構え、息を切らす。
───頑張るんじゃ若いのっ。
光の球の声は言って応援。するとデビッドは言う。
「そうは言っても………アナタに魔力を授かっても、精神力がもう限界に近いようです。」
杖を片手で構え、息を切らして身体を上下させる。長時間の時間稼ぎにより、皆の体力は消耗していた。消費した体力や魔力、ダメージは光の球の声に回復してもらっていた。
するとサウルは意地を張り、姿勢を整える。
「しっかりしろよアンタら………。アイツらはもっとキツいハズだ。アイツらは俺達を信じて奴の中に入ったんだろ?仲間の俺達がそれに応えられなくてどうする?」
サウルは短剣を構え、皆に言った。サウルのセリフにロメロは息を吹き返したかのように。
「よく言いましたサウル。ここでミリア様達を信じなければ、仲間の我々も面目もたちません。皆さん、頑張りましょう」
ロメロはスッと両拳を構え、戦闘体勢を整える。
「小さな翼も頑張るから、みんなも頑張ろうっ」
飛竜状態の小さな翼は口から炎を吐き、皆に激励を送る………そして戦闘体勢を整える。
───2人の激励の言葉に………。
「分かっているよ。そんな事くらいわなっ!!」
アレックスはロングソードを構え、再び戦闘体勢を整える。
「ミリア様が踏ん張っているのに、こう皆に言われていては私達も恥ずかしい限りです………」
デビッドは杖を構え、真っ向から向き合う。
「なら、とことん付き合おうぜ。俺達はこんな修羅場、何度も乗り越えてきたじゃねぇか?」
アレックスは左手で隣からデビッドの肩を叩き、激励。




