第38話 それぞれが受けたい依頼
───〈冒険者ギルド・酒場〉───
皆はギルド掲示場をグルグルと回り、依頼を探す。依頼を始める時は、掲示場を回って依頼を探す所から始まる。
10分後………そしてテーブルに着席し、依頼紙を提出。
「とりあえず俺は討伐クエストだっ」
アレックスは依頼紙をドンッと出す。依頼内容は、リザードナイト5体の討伐。
「また討伐依頼ですか?この前もやったじゃ無いですか?」
デビッドは溜め息。アレックスは脳筋、討伐ばかりである。
「やっぱり冒険者と言ったら討伐だろ?」
デビッドは依頼紙を提出。
「分かってません。私は魔法材料を使った活力剤の納品です、私が召喚した魔法の錬金釜を使えば………ちなみに材料にはアレックスさんを使って………」
「それ、お前しか出来ないだろ?却下だっ、あとどさくさ紛れて俺を材料の1つにするなっ」
アレックスはデビッドの意見をキッパリ。
「ラブ・ハラスメントです。アレックスさん」
「だから何だよラブ・ハラスメントって?」
デビッドの言葉にアレックスはツッコむ。
「俺は呪いの遺跡でトレジャーハントだな。財宝をトレジャーして一攫千金っ」
「呪われるのはゴメンだ………他には?」
アレックスはサウルの提案を却下。何故なら(呪い)になれば、子孫にまで影響を与える。
次はミリアが提案。
「私はっ………」
「却下だッ!!」
「何も言ってないじゃないですか?」
アレックスの一言に、ミリアはムスッとなる。
「どうせエステル薬草の納品だろ?アレはもう、絶対に受けないっ。何故ならロクな事がねぇからだっ!!」
アレックスは言った。
「依頼内容も楽になりました。前は10本納品から5本納品になりました………依頼料は少し減りましたけど………」
「この前、俺達が取り過ぎて制限されたらしい……」
アレックスは溜め息。エステル薬草の納品は初心者向けで、依頼料も少ない。初心者冒険者は溜まったものじゃない。
「初心者の皆様、すいませんっ!!」
「みっともないから叫ぶなっ!!」
アレックスは立ち上がって謝るミリアの頭を押さえ、座るように促す。次はロメロが提案。
「私は………とある貴族館の使用人の依頼です」
「どんなもんだ?」
アレックスは提案するロメロに尋ねる。
「1日の仕事で、男性限定。依頼料もそこそこです。なお、仕事を終えた男性冒険者はお尻を押さえて泣いて帰って来た方が多くてその後の性癖が変わったか、変わってないか………」
「絶対にダメだっ!!てゆーか、服着ろッ!!」
先程までは執事スーツを着用していたロメロは、気が付けばパンツ一丁姿。思わずアレックスはツッコむ。
そんな話が1時間………
全く仕事が決まらない。
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