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第381話 そこは彼女が望んだ世界Part3





「話って何?」


 母君の主張に、ミリアは尋ねる。


「そうね。アナタを呼び出したのは、カイエン家の侯爵家貴族の長男からお見合いの話が出ているの。アナタも15歳、王族としての婚礼はどうかと?」


 アリシアは提案してくる。しかしミリアはあまり乗り気ではない様子で。


「婚礼?………今の私はそんな興味はないなぁ………まだしたい事がいっぱいあるから………」


 ミリアはやんわりと断る。するとアリシアはアンゼシカに視線を向ける。


「そう、アナタはまだ興味が無いなら良いわ。アンゼシカ、アナタも25歳になるのね?結婚には興味はないの?」


 アリシアは尋ねる。アリシアの質問にアンゼシカはドキッと恥ずかしい表情を浮かべる。


「いえ、私は………」


 アンゼシカはモジモジと困惑した様子で答える。


「気になる人とかいないのかしら?」


 アリシアは問いかける。気になる人?………無い事はないが、するとミリアは嫉妬した様子で。


「アンゼシカお姉様が………結婚?」

 

 周囲の空間を歪ませるような威圧感、ミリアはアンゼシカに視線を向ける。


「どうしたのミリア?」


 アリシアは言う。するとミリアは嫉妬心溢れる姿勢で発言。


「アンゼシカお姉様が結婚なんて、私が………私が認めませんっ」


「ミリア様………」


 ミリアの発言に、アンゼシカは困惑。


「ミリア、アンゼシカにだって将来があるのよ。そんな事は言って引き止めてはダメよ」


 アリシアは注意する。


「お姉様が結婚なんて………私は………」


 アンゼシカの結婚案にミリアはアタフタした様子。するとアンゼシカはニコッとした表情を浮かべ。


「ミリア様、私はまだ結婚はしませんよ。私もまだ、ミリア様と一緒にいたいと思います」


 アンゼシカは言った。


「アンゼシカお姉様っ」


 アンゼシカの言葉に、ミリアは歪んだ空間のような威圧感を鎮め、抱きつく。


「ミリア、アナタはねぇ………」


 アリシアはタメ息を吐き、困惑。アンゼシカに溺愛しているミリアの光景。我が娘として、早く姉離れをして欲しいと祈るのである。そして少し………娘の将来が不安になる。


「ねぇ、アンゼシカお姉様っ」


「何でしょうミリア様?」


 アンゼシカの正面に立ち、モジモジとした様子でミリアは頼み、主張する。


「その………このあと、散歩に行きませんか?思い出深い麦畑に………」


「あの麦畑ですか。確かに、今までミリア様は公務で働かれていてお疲れのようですし、散歩も良いかも知れません………あそこはミリア様と初めて歩いた散歩コースですしね」


 アンゼシカは言って快く了承した。


「という事で母様。私は少しアンゼシカお姉様と休憩してきます」


 

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