第372話 いざ、逆転へ
───かつては灰色と化し、世界の全ての歴史、伝統、宗教が滅亡したかのような戦場に広がる光。その光はレオナルドの願い、そしてヨハーソン家がDiablosを倒すと言う強い思いが込められており、消える事はない。
「凄い、力が湧いてくる。誰にも負ける気がしないっ」
アレックスはロングソードを構え、不敵な笑みを浮かべる。戦いで受けたダメージ、消費した体力。その全てが回復していく………。
すると、デビッドが駆け付け。
「さて、ここから逆転していきましょうか?今の私。いや、私達なら勝てるハズです」
デビッドは光を付与した杖を構え、主張した。次はロメロが駆け寄り。
「この光はシュバルツ家とヨハーソン家、そしてミリア様の光。この時の為に引き継いできた希望ですっ」
ロメロは両拳に光を付与し、再び体勢を整えてスッと構える。そしてアレックスの隣にサウルがいた。
「これで勝てなかったら運悪すぎだっての。いくら神様でもそんな意地悪はしないだろ?」
サウルは短剣を構える。
「お姉ちゃんの光、そして助けるっ!!」
飛竜状態の小さな翼は上空からズシンと皆の元に着地し、口かは光属性の炎を吐き出して主張する。そして最後に、私(真美)が駆け寄り………。
「皆さん、力を貸してくださいっ!!一緒にミリアさんを助けて下さいっ!!」
大聖剣を片手で担ぎ上げ、正面先にいる無限・シュバルツ・Diablosを睨み、私(真美)は依頼する。
私の言葉に皆は「当たり前だっ」と、返してくれた。状況が逆転され、無限・シュバルツ・Diablosは怒りを震わせる。
───グヌヌヌヌ………下等な人間共め。おのれシュバルツ、おのれヨハーソンめ………らば、最大の力を解放してくれよう。
無限・シュバルツ・Diablosは聖剣クラウ・ソラスを片手で突き上げて唱える。
クラウ・ソラスよ………刃に宿りし(怒り)(悲しみ)(憎しみ)の力を全て解放し、我に力を与えよっ!!
そう唱え、すると聖剣クラウ・ソラスの刃身から無数とも言える赤黒い霊魂が次々と解放。解放された霊魂は無限・シュバルツ・Diablosの全身に取り込まれ。
白銀の光が全身から放たれ、ビキビキと、割れるような音を響かせる。
───クハハハハハ………凄い力だ。この力で全てを………破壊してくれよう。
無限・シュバルツ・Diablosの肉体はみるみると巨大化。両腕、胸筋、腹筋、両足の筋肉が肥大化し、紫色の血管がビキビキと行き渡って浮かび上がる。そして獅子を彷彿とさせる金色のタテガミが広がり、さらに禍々しい魔力による威圧感が行き渡る。
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