第36話 歓迎会
採取依頼を終了し、皆はギルドに戻るのである。
───〈冒険者ギルド・酒場〉───
「何か増えましたね………」
スペンスは少し困惑。
「ロメロ・スミスと申します、執事兼格闘家です」
ロメロはパンツ一丁で深々とお辞儀。
自身の執事スーツは汚れていて臭かった為、洗濯中である。あれから少しイザコザになったが、仲間に迎え入れてくれたらしい。アレックスは面倒くさい様子、もう(エステルの薬草)の採取依頼は受けないと決心する。
───依頼終了の報告を終え、とりあえず皆はテーブルに座り、歓迎会。
「そーいや忘れてたが、お前はそんな性格だったな………」
アレックスは腕を組み、溜め息。
一方のサウルはピシッと沈黙している。
何故ならサウルは自分から話しかけるのは得意だが、女性に話しかけられるのは大の苦手であり、話しかけられると黙る。
地味な悪クセの為、忘れていた………。
「変わった人ばかりですね?」
「お前が言うな」
アレックスはロメロにツッコむ。
「よろしくお願いしますロメロさん」
ミリアは挨拶。
「こちらこそよろしくお願い致しますミリアさん」
ロメロは一礼。
「………俺は認めないからな」
アレックスは腕を組み、ロメロをジィーと睨む。何故ならロメロは変な奴で面倒くさいからだ。
「ロメロさん」
デビッドはロメロを呼び、小耳に何かをゴソゴソと吹き込む………。ロメロはノリの良い感じで親指を立ててグーサイン。
すると、ロメロはアレックスの隣に座り、腕をスッと組んできた。
「何するんだよ?」
アレックスは青ざめた様子で尋ねる。
「こーすると、アレックスさんが認めて下さるって、デビッド殿に………」
ロメロはポッと赤くなって言った。
一方、ロメロの言葉にデビッドは手を振る。
「デビッド、テメェーーーッ!!」
アレックスは憤怒した。
「あら、違いましたか?アレックスさん、こーゆーことが好きだって?」
デビッドはクスクス。
「変な事を吹き込むんじゃねぇッ!!てゆーか、コイツ力強えっ」
アレックスは腕を組んでくるロメロを振り払おうとするが、ロメロの腕力が強く離れない。
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