第354話 階段に集まるモンスター達
───ガレキで構築された階段を登り、アンゼシカ(真美)達は駆け走る。空中には廃墟のガレキ、謎の石版。太古の樹木の枝が歴史の遺物のようにフワフワと浮遊する。パキパキと結晶化したクリスタルの柱が地面に広がり、キラキラと輝きを放っている。
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駆け登る階段にて………空中や地面に詠唱陣が描かれ、モンスターが出現。3体の死霊騎士と5体の小型の悪魔。そして不快な羽音を響かせ、現れたのは体長2メートルの大蝿が10匹。
皆は戦闘体勢を整える。
「ハァッ!!」
アレックスはロングソードを振るい、喰らい掛かる3体の大蝿を斬り伏せる。両断された大蝿の身体から緑色の血が広がり、結晶化したクリスタルに滴らせる。
デビッドは杖が構えて詠唱。
「雷よ、裁きを与えよっ」
上空に詠唱陣を描き、雷球をポツンと地面に浸透させ………そして。
───鼓膜を破裂させそうな豪音を響かせる。周囲に碧の稲妻を発揮させ、2体の死霊騎士、3体の小型の悪魔、大蝿が巻き込まれ、撃破される。
次々と………死霊騎士や小型の悪魔。そして大蝿が羽音を響かせ、出現する。
「そらよっ!!コイツは俺からのささやかな気持ちだっ!!」
サウルはバッグから氷の爆弾を取り出し、周囲の大蝿に向けて投げ放つ。
氷の爆弾の爆発に巻き込まれ、複数体の大蝿がカチカチに氷結し、その姿はまるでオブジェのように………。
「せいっ!!」
───そして氷結された大蝿のオブジェを潜り抜け、ロメロは正面にいる小型の悪魔と死霊騎士に一度に2発の拳を伸ばし、鉄拳を与える。ロメロの鉄拳を与えられた小型の悪魔と死霊騎士は階段の外に叩き飛ばされ、奈落の底まで落下するのである。
───ガウッ!!
小さな翼は飛竜に変身。火炎の息吹きを吐いてモンスター達を燃やして葬る。
★★★★★★
皆は次々と発生するモンスター達を撃退しつつ階段を駆け登る。発生するモンスターを全て相手していたらキリがない、このままでは死ぬまで発生してくるだろうし、時間だけが経過していく…………。
「クソ、何て多さだっ」
アレックスは額から汗を流し、行き場のない緊張感でロングソードで死霊騎士や大蝿、小型の悪魔を斬り伏せて走る。
───そして………周囲からは次々とモンスター達が集まり始め、アンゼシカ(真美)達は階段を登って駆け走る。戦いを止め、少しでも立ち止まればモンスター達に蹂躙されて無惨な最期を遂げるハメになる。
しばらく駆け走る先に浮遊タイプの昇降機。皆は飛び付くように昇降機に乗り、そして皆を乗せた昇降機は上昇し、モンスター達を引き離していく。
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