第34話 エステルの薬草の採取
───〈北東部・森林地帯〉───
「よりによって何でこの依頼何だ?」
アレックスは(エステルの薬草)をぶちぶちと採取。
「何言ってるんですか?この依頼は私やアレックスさん、デビッドさんとの思い出深い依頼なんです」
「思い出だぁ?」
ミリアの言葉に、アレックスは無粋な表情で腕を組む。
「私自身、初めて冒険者になってこの依頼を受注して、それで死にかけて、マスク・ド・a様と出会って………その後また受注して、飛竜と戦っているアレックスさんとデビッドさんに出会ったんですよ」
ミリアのカゴには、4本の(エステルの薬草)。この依頼を受注した理由、眺めていたら懐かしい気持ちになり、初心を忘れない為、受注したのだ。
「確かそうだったなぁ。そう言えばあの時、お前達が駆けつけて飛竜を撃退してくれて、よく考えたらお前には感謝するべきなんだな?」
アレックスは頭をポリポリ。そんな事があったな………まだ数週間前しか経過してないが、あの時にミリアやマスク・ド・aが駆けつけて来なかったら、今頃は飛竜の腹の中だ。
「感謝は………ちょっと待ってて下さい」
察知し、とりあえず走る。
場所は南西側、十数メートル先の木。ミリアはジャンプして木に登り、そして………。
────ギャアッ!!
マスク・ド・aを捕獲。
(……………)
アレックスは困惑………。
何故ならミリアは、マスク・ド・aがどこに隠れてようが、必ず見つけるのである。
「何をしているのですか?」
デビッドがカゴ一杯に(エステルの薬草)を入れ、戻って来た。
ミリアは捕獲したマスク・ド・aの腕を組み、イチャイチャしながらアレックスの所まで連行。
「………まぁ、その、ありがとう」
アレックスは頭を下げる。
「いや………私はマスク・ド・a。皆様が困っている所に私アリ、当然の事をしたまでよ」
アンゼシカ(真美)はマントを広げ、主張。
ミリアの守護役として見守っていたいが、どんなに気配を消しても見つかってしまう。
まだまだ努力が必要だ………。
「そーいえばサウルは?」
アレックスは皆に尋ねる。
「オカシイですね?先程まで一緒だったのに……」
デビッドは辺りを眺める。
多分、アイツの事だからどこかでサボっているんだろう。
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