第344話 いざ、城の中へ
「このまま城に向かって突っ込む。お前ら、振り落とされるなよっ!!」
アレックスは掛け声を皆に響かせる。
───そして、アレックス達を乗せた飛竜とその群れは城に向けて突入を開始する。まずは城全体を包囲するように集まるモンスター達の群れの中を潜り抜ける必要がある。
巨大蝿や小型悪魔。骸骨神官などのモンスター達は飛竜の群れに反応。城を守護する為、ミリアの所に行かせない為、飛竜の群れを迎えるように飛行する。
アンゼシカ(真美)は城を眺め。
(待っていて下さい、ミリアさん………)
アンゼシカ(真美)は決意する。これが最後の戦いになるだろう………いわば、ゲーム本編ではラスボスと戦う場面になる。自身はラスボスエンドを回避出来た。しかし主人公でありはミリアがDiablosに取り憑かれてラスボスになり、本来は有り得ない場面を迎えてしった………これまで歩んで来た日々の中、自身は彼女をかつての後輩と同じぐらい大事であり、救出したい。
★★★★★★
───城下町上空では、交戦中。
飛竜達は大口を開き、前方に広がるモンスターの群れに向かって火炎球を放つ。
巨大蝿や小型悪魔、骸骨神官のモンスターの群れに火炎球が先制された。火炎球を受けた巨大蝿、小型悪魔は全身に炎が燃え盛り、地上に落下していく………。
地震のように………グラグラと揺れる飛竜の背中。皆は掴まって何とか体勢を整える。気を抜けば振り落とされる………落ちたら言うまでも無いだろう。
───巨大蝿は、ウジ混じりの粘液を放射。粘液は酸性があり、人間に直撃すれば一瞬で解けて死ぬ………。
降り注ぐ粘液を浴び、数体の飛竜は怯む。しかし別の飛竜達は火炎球を放射し、巨大蝿や小型悪魔を地上に焼き落としていく…………。
「ぐっ………」
グラグラと揺れる飛竜の背中をアンゼシカ(真美)は掴まり、体勢を整えながら城に視線を定める。
───交戦中の上空にて、しばらく突き進むと………。
「何だ、あれが城なのかっ!!」
雲のように行き渡る赤い瘴気をかき分け、アレックスはその光景に驚愕する。城全体に伸びる禍々しい触手大樹、ギロリとした眼………。そして、生きているかのように………触手全体に行き渡る血管がドクドクと脈を打つ。
「あの中に、ミリアさんが………」
ミリアの笑顔を浮かべ、アンゼシカ(真美)は冷や汗を額から流して緊張。
───そして、アレックス達を乗せた飛竜は城に伸びる触手大樹に狙いを定め、火炎球を放つ。
火炎球は触手大樹に直撃して燃え盛り、黒い煙を登らせた大穴が開いた。
「行くぞっ!!」と、アレックスは掛け声。大穴に向かって突入する。




