第329話 正体を明かすアンゼシカ(真美)
───そして同日の朝。中央都市アフタヌーンの中央広場にて、皆はこれからの計画について話し合う。
「それで、これから王都に向かってアンゼシカ・ヨハーソンを討つ作戦に参加するって訳か?」
アレックスは言う。するとロメロはアンゼシカ(真美)に視線を向け、言葉を投げかける。
「しかし、アナタは何者です?私達の計画を知っていたような口振り、そしてミリア様を的確な状況でサポートする。正直、不信感があります」
ロメロは主張する。ロメロの質問に真美は決心する。これが潮時か、そろそろ年貢の納め時と言えよう………。
「なら、仕方ない。アナタ達に正体を見せましょう………」
アンゼシカ(真美)は舞踏マスクを外した。
───アンタはっ!!
舞踏マスクを外したマスク・ド・a。その正体にアレックスとデビッド、サウルやロメロが驚愕した。どうして彼女が?確か王国軍の将軍を務めている彼女が何故?と、言う表情だ。ちなみアンゼシカが城から抜けた後、女王陛下の代理は大臣が務めており機密扱いだ。しかし女王の正体を知っているのは王国関係者やホセ公爵。そしてヨハーソン公爵から情報提供を受けた反民族支配主義のボスだ。
───正体を知り、驚愕するメンバー達。何故なら討つべき目的が目の前にいるからだ。
「こう言う事です。その、質問は後にしてください。話せば長くなりますから………」
アンゼシカ(真美)は言う。
ある程度メンバー達は気持ちを整え、ロメロが伝書鳩を肩に乗せて皆に向かって口を開く。
「ボスからアナタ達を迎え入れる為、頼まれています。最後の質問です、今からアジトに向かってミリア様と合流しますか?今の時間は7時29分。タイムリミットは8時。ちなみに伝書鳩がアジトにたどり着く時間は30分。決断は今、もし合流するならこの伝書鳩をアジトに飛ばして伝えます」
「もし、合流しないならミリア達はどうなる?」
アレックスは尋ねる。
「ボスのスアレス様が部下達を率い、王都に向かう事になります。もう一度、質問します。ミリア様達と合流する為、鳩を飛ばしますか?」
───ロメロの質問にアレックスはアンゼシカ(真美)に視線を向け、言葉を投げ掛ける。
「決断はアンタに任せるよ」
「私は………合流はせずにこのまま城に向かいます。何故ならミリアさんはアンゼシカ・ヨハーソンのいる城を目指しています。しかし彼女の目的は………いや、正確には彼女に取り憑いているDiablosは最上階にある部屋にて、力が封印された聖剣クラウ・ソラスを解き放ち、力を取り戻す事です」
アンゼシカ(真美)は言った。
午前7時30分。こうしてゲーム本編ではありえないが、アジトには合流しない方向で決まる。
───ゲーム本編ではDiablosの目的は初代クロフォード王国国王のレオナルド・ミア・シュバルツの心に封印させ、徐々に時間を掛けて奴の心を支配した。それによりレオナルドの心は悪魔と化した独裁者。民族支配により(怒り)(憎しみ)(悲しみ)を魔力として聖剣クラウ・ソラスに集め、封印を解放する流れだ。




