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第30話 苦い思い出



───私が高校1年生。季節は新学期が始まりたての初々しい春。近所の並木通り、通学路には桜が開いた街路樹。桜の花びらが吹雪が空中に広がり、就職や進学、出会いと別れ。様々な思いを胸に込めた人達がこの並木通りを歩いていくのである。


───私は吐息で両手を温める。


 首元にマフラーを巻き、私は防寒コートを着用して並木通りを歩いていた。

 今日は入学式。学校は昼頃に早く終わり、帰宅途中だ。新しいクラス、すぐに馴染む者もいれば、馴染めずに机の上で伏せている奴もいる。恐らくクラスに馴染めず、口に出せない何らかの事情で不登校になる奴もいるだろう。



★★★★★★


 私は近所の本屋で買い物。ただ欲しいラノベがあったので買い物をしてる。

 目的のブツを手に、レジに向かっている時だった………。


「それでさぁ~~~」


 本屋に入って来たのは中学時代の友達である志穂しほちゃん。高校は別になったけど、幼稚園と小学校からの幼馴染みだ。

 隣には………3人の新しい友達を連れていた。


志穂しほちゃんっ」


 私は親しげに声を掛けた。


「どちら様ですか?」


───えっ?…………。


 志穂しほのセリフに私は言葉を失い、気持ちがシャットダウンした。例えたら、急に真っ暗に停電したような感覚だ。


「誰?」と、新しい友達は志穂しほに尋ねる。


「知らない………あの、いきなり話しかけて来られるの止めてもらっていいですか?迷惑なんで」


 志穂しほは強い言葉。


───私は初めて何かが崩壊した音を聞いた。

 ガラスが割れた音。そんな音が心全体に響かせ、私は凍結した………。


 その後、私がどの道を歩いて帰ったかは覚えていない。食べた食事の味は何もしない。

 

 私は痛感した。人間、どんな親しい友でも道を違えば人は変わり、考えや性格も変わる。

 

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