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第302話 ロメロとライアン


  



 一方………謝肉祭カーニバルにより大勢の観光客が行き交う大通りとは裏腹に、人目がつきにくい裏通りをさらに人目が行き渡らない裏路地にて、2人は話していた………。1人は漆黒のローブを着用した例のテロ組織の幹部、もう一方は。


「それで、城の方はどうなっていますか?」


 ロメロは尋ねる。

 

「定期的に隠密部隊の報告は受けているが、ヤバい状況だ。戦争開始の寸前になっている。お主こそどうだ?」


「彼女には気づかれていないかと。今は大切な人と謝肉祭カーニバルを楽しんでいる最中ですよ………あと、ホセ公爵の安否ですが」


 ロメロは質問を続ける。何故ならホセ公爵はロメロにとっては大切な御主人様だ。彼の無謀とも言える自身を逮捕させ、国民からの支持率を利用しての経済制裁の策略は、ロメロ自身も知らなかった。


「それについては、まだ大丈夫だ。この前、広場での民族派の人間の処刑はあったが、公爵様の姿はなかった。多分、戦争が終えたら事を済ませるつもり、今はそんなヒマはないし、国民の反発むちあるのだろう。だが………」


 ライアンは表情を曇らせる。


「どうしました?」


「軍事力のアップもそうだが、広場に集まっている市民が賛成しているような雰囲気だった。まるで悪魔のようなオーラを漂わせてな………」


「悪魔のようなオーラ?」


「ああ、大臣が戦争宣言をしたら、黒いオーラは市民全体に伝染していって、ヤバい状況だった」


「そうですか………もってあと、3日、いや2日かな………コチラも、少し手荒な行動なりますが、ミリア様を仲間に加えたいと思います。恐らく、組織と王国軍との全面衝突は避けられません」


「だろうな………あと、ネズミを駆除をしないとな」


 ライアンはピリっと周囲を察知した。


「そうですね。全く、情報収集が早いモノだ………」


 ライアンの言葉に、ロメロは真剣な口調で後ろを振り向き、戦闘体勢を整える。出てこい、いるのは分かっている。そんな雰囲気だった。


───我等の存在に気づくとはな………。


 建物の影から出現したのは、3人の謎の工作員。漆黒のコートを着用し、素性はクチバシのマスクで隠している。そして得物は、スラリとした曲剣を装備。


「かの昔からいる王国の隠密部隊か………丁度いい、知っている事を吐いてもらおう」


 ライアンは構える。構えは魔導師。


「おもしろ………」


 その時、3人の工作員のいる場所から詠唱陣が描かれ、黒い鎖が出現。黒い鎖は工作員を体勢を整えるヒマさえ与えず、拘束した。聞きたい情報は(軍の配置)や(ホセ公爵の安否)後はその他の機密情報を教えてもらおう。

 

「さて、尋問を開始しようかな?」


 ロメロはパンツ一丁の姿、拳をポキポキ。




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