第29話 スペンスの説教
───敵が去り、農場一帯は焼け野原と化していた。空気中には牧草の焼けた匂いが広がり、そよ風で黒い燃えカスが舞っている。
焼け野原となった農場の牧草では、しばらくは牧草は作れない。
その後、アレックスの両親と兄が帰宅し、ミリアとアレックス、そして私(真美)が協力し、事情を説明をしつつ、1日掛かりで農場一帯を再整備の作業。
★★★★★★
作業終了後、アレックスの家族と晩飯。
メニューは、ボリューム満点の野菜サラダ、自家製パン、バタースープ、牛肉の厚切りソテー。そして自家製ミルク。
食べたら滅茶苦茶美味しかった………ゲームに出てくる料理は見た目も美味しい、味はも美味しい。
★★★★★★
───次の日の朝、私(真美)とミリア、アレックスは牧場を後にし、壮絶な時間が幕を閉じる。
───〈冒険者ギルド・カウンター受付〉───
ギルドに帰還し、受付のスペンスに報告。
無論、アレックスの牧場の手伝いは依頼ではないが、報告しておいた方がいい。
「君たちも遭遇しましたか……大丈夫でしたか?」
スペンスは保護者のような心配な様子。
反民族支配主義の出現、謎のモンスターの報告を受けており、調査をしている所である。
「はい、死にかけましたけど、皆のフォローのお陰で何体か倒せるようになりました」
「死にかけた?………君達、ミリア君をしっかりだな………」
ミリアの言葉にスペンスはメガネをクイッと整え、アレックスに説教を開始。何故なら、ミリアの身の安全はとある筋から………。
「何で説教されなくてはいけない?」
アレックスはボリボリと頭を搔き、面倒くさい様子で腕を組む。
───そしてスペンスの説教後。
いつものメンバーと合流。
メンバーはテーブルに座り、話し合う。
「アレックスさんもですか………」
デビッドは言う。
デビッドとサウルは、別の依頼をしていたが、謎のモンスターである漆黒の聖職者が出現したらしい。
出現した言っても3体程度、何とか撃退出来た。しかし、ミリア達だけではなく、他の冒険者達も報告を受けており、死亡者も出ている。
これから依頼をする際、気をつけよう………。
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