第281話 真の試練part36
それから1週間、色々な事があった………。生徒指導室に向かった真美と絵葉は先生に報告し、真美の録画映像、そして絵葉の証言により、竜崎良子達の悪行が明らかになる。
そして彼女達は後日、生徒指導室に呼び出されて1ヶ月の停学処分が下された………。
真美の教室にて…………。クラスの生徒達は竜崎良子、松田志穂里、竹田奈緒の机を見てヒソヒソとうわさ話が行き渡る。
「竜崎達、停学処分だってさ」
「ま、いつかはそうなると思ってたよ………」
「恐らく、誰かがチクッたらしいぜ」
など、クラスの男子達は話し声。そして一安心するのである。彼女達に逆らったら、共謀関係の不良生徒と一緒に何をしてくるか分からないから恐れられていた。
(これで、良かった………)
真美は机に座り、クラスの話し声に耳をすませていた。まるで自分の行いにより、世界を変えてしまったような気持ちだ。もし、私がアイツ(えば)と関わらなければ、こうはならなかった。少し申し訳ない気持ちになるが、自分やアイツ(えば)を守る為、仕方がない。クラスの生徒達は、真美がそれを行った事には気づいていない雰囲気だ。
★★★★★★
しかしそれだけではない………彼女達の停学中には朝のHRにて学校全体のいじめアンケート調査が実施された。
「今からアンケート調査をする。怖がらずに正直に書くように………」
教室にて、教壇に立つ先生は言った。
アンケート用紙に、真美は書く事もない。何故ならいじめにはあった事がないからだ。教室中、カリカリとした執筆する音、そして貼り詰めるような緊張感が行き渡る。
───それから………。
竜崎良子達がこれまで行っていた悪行被害は叩けばたくさん出てきた。タバコ、カツアゲ、他のクラスに対してのいじめなどで不登校にさせたなどが次々と明らかになり、彼女達に共謀した生徒には2週間の停学、竜崎良子達にはさらに1ヶ月の停学処分が延長された。
さらに数日後………。
真美が教室に入ると、竜崎良子と松田由紀恵、そして竹田奈緒の机が消えていた。
「マジかよ、アイツらの机が無くなっているぜ………」
「やっぱり、退学処分になったのか?」
「いや、何か噂では私立の女子高に転校したって話が………」
次は彼女達の机が無くなり、クラスの男子生徒がヒソヒソと話している。何故、彼女達が学校からいなくなったのかは分からない。退学処分、転校したとの話が交錯して盛り上がる。しかし、彼女達は素行は最悪だったが、クラスでは成績は良い。様々な悪行が発覚して学校にいられなくなり、転校した可能性が高い。
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