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第279話 真の試練Part34



 



───校舎裏にて、竜崎良子と松田志穂里、竹田奈緒のグループと真美、絵葉えばは話し合う。人目はつかない為、滅多な事がない限り見回りはこない。


「悪い話じゃないでしょう?山瀬、いつもクラスでは一人ぼっちだから、アタシ達は心配していたのよ?アナタ達もそうよね?」


 竜崎良子の言葉に、皆は………。


「そうそう、一人ぼっちだから。アタシ達も友達になりたいなぁ〜〜と思ってさ………」


「アタシも同感、前から………ね」


 松田志穂里、竹田奈緒は向かい合って相槌を叩く。


「私は………」


 3人の程度に、言葉を詰まらせる真美。

 

 選択肢を突きつけられる真美。


──A.彼女達の提案を受ける。


──B.彼女達の提案を受けない。


「せんぱい………」


 絵葉えばは心配な様子で眺める。


「もし、山瀬がアタシ達の友達になれば、楽しい学生生活を約束するわよ。けど、もし断ればどうなるか………分かっているわよね?」


 竜崎良子はギロッと表情を凄ませ、尋ねる。彼女は天使と悪魔、提案を受けた天使のように親しく接し、提案を受けなければ悪魔のような仕打ちを………。そんな表情を使い分けている。


───もし、真美が彼女達の程度を受けたら理不尽な仕打ちはないし、安心した学生生活を約束されるが絵葉えばとはもう会えない。だが、提案を拒否し、絵葉えばと友人関係を続ける事を選べは、言うまでもない仕打ちが待っている。


「せんぱい、私の事は………」


「アンタは黙っていて………」


 真美は絵葉えばの言葉を黙らせる。


 普通の生徒なら、身の安全を選ぶだろう。世の中、ゲームやマンガ、アニメのように勇者にはなれない。無理もない、誰も嫌な思いをして勇者にはなりたくないからだ。


 ニヤニヤとする竜崎良子、松田志穂里、竹田奈緒の3人組。何故なら私が彼女達の仲間に加わっても良い事はない、おそらく都合のよい召し使いのようにされ、私が友達としていたい気持ちを逆手に取り、主従関係を築き上げるのだろう。どちらにせよ、提案を受けても良い未来はない。


(どうすれば………)


 ブルブルと身体を縮こませて沈黙する真美。何でこんな状況に首を突っ込んだのだろう。いつものように1人ぼっちの日常を過ごしていたなら、こんな状況にはならなかった。


「迷うこともないよ〜〜〜」


「アタシ達といれば、毎日が楽しいよ〜〜〜」


「どうする?や・ま・せ・ま・みさん?」


 竜崎良子、松田志穂里、竹田奈緒は馴れ馴れしく真美の肩をポンポンと叩いては組み、口からタバコの煙をブハァ〜〜と吹かして威圧する。


「決まっている、私は………」




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