第27話 ミリアの成長
(…………)
ミリアはショートソードを片手で構える。
漆黒の聖職者達の前に冷や汗。何故なら初めてギルドの依頼を受け、採取してたら突如として出現し、殺されかけた。
初めて思い知る………あの頃は王女としてのプライドがあり、撤退は考えずに戦いに挑んだ。そして思い知る、世の中はプライドだけでは生きていけず、一歩間違えたら命取りだ。
「ミリアさん。アナタは牛や羊達に被害が及ばないように、援護をお願いします」
アンゼシカ(真美)は大聖剣を片手で構え、後ろのミリアに頼む。まだミリアではこのモンスターを倒せるレベルではない。1人で挑めば死ぬだろう。
「ハイっ………」
ミリアはアンゼシカ(真美)の背中を眺め、怖じ気ある返事。殺されかけた記憶が思い出す。
とりあえず私は、もうひと声を掛ける………。
「大丈夫、もしもの時はアナタを守るから………」
アンゼシカ(真美)は優しく伝える。
(この雰囲気………)
───もしもの時は、アナタを守るから………。マスク・ド・aのセリフに、ミリアが見ている彼女の背中姿がアンゼシカ・ヨハーソンと被って見えた。
アンゼシカ(真美)は………漆黒の聖職者の群れに向かって閃光の速さで駆ける。
───ッ!!
アンゼシカ(真美)は大聖剣を振るい、漆黒の聖職者達を一閃。奴らはスピードに対応出来ず、一瞬にして空中を舞った。
漆黒の聖職者達は体勢を崩し、そして………。
「ハァッ!!」
ミリアは先制し、駆ける。ショートソードを振るい、体勢を崩した1体目の漆黒の聖職者を斬り伏せ、赤黒い炎を発生させて消滅。
次、右側にいる2体目の漆黒の聖職者に向かい、斬り掛かる。そして……振り下ろす。
───ッ!!
2体目の漆黒の聖職者はランスを振るい、切り払う。
「これしきっ………」
切り払う衝撃にミリアは………まるでハンマーで硬い岩を叩いたような衝撃が手首に行き渡る………。しかし踏み込んで持ち堪え、再度ショートソードを剣抜きを放つ。
────ッ!!
2体目の漆黒の聖職者はグサッ………と、剣突きを与えられ、赤黒い炎を発生させ、消滅。
「ハァ………ハァ……ハァ………」
敵を倒した緊張感によりミリアは息を切らす。
その緊張感は積み木を高く積んだ状態。そしてショートソードを構え直し、左側の位置にいる漆黒の聖職者に斬りかかる。
───ッ!!
漆黒の聖職者はランスを振るって切り払い、ミリアを後退させる。
「くっ………」
ミリアは後退、地面に片膝。緊張により体力が消費し、体勢の立て直そうと………。
漆黒の聖職者は駆け、ランスを突き放つ。
ミリアはショートソードを構え、防御体勢。
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