第277話 真の試練part32
竜崎良子、松田志穂里、竹田奈緒の3人は、校舎裏に絵葉を連行し、そして彼女をコンクリートの壁際に追い立て、威圧。
リーダー的存在の竜崎良子は、カバンからタバコを吹かし、威圧感ある言葉を投げかける。
「アンタさぁ、1年だよね?………年上に対して馴れ馴れしくしていたよね?」
竜崎良子は言う。そして他の2人もカバンからタバコを取り出し、一服する。
「今日、ウチのクラスの生徒にまた昼御飯を一緒に行ってたらしいね?。この前の言いつけ、覚えてないの?」
松田志穂里は言う。タバコを吹かしながらの言葉は、威圧感を漂わせる。
コンクリート壁に追い詰められ、絵葉はビクビクした様子で………。
「その………あれは、山瀬せんぱいが………」
コンクリートの壁、絵葉の横をドンッと蹴り出し、竹田奈緒は声を上げる。
「今は山瀬の事を聞いているんじゃない。アタシらの言いつけを覚えているかって聞いているんだよっ!!」
「ひっ………」と、絵葉はビクッと萎縮。
「どうする?ヤキ入れる?」
松田由紀恵はタバコを、プハーと吸いながら嫌な笑みを浮かべる。
「もう、アイツに関わるなって言い付けだよね?あと、アンタはうるさいからもう喋るなって………」
竹田奈緒は絵葉の肩を叩き、威圧。3人が絵葉を気に入らない理由、年上に対して馴れ馴れしくて目障り、そして何よりうるさいから………。
絵葉は萎縮し、プルプルと身体を震わせる。
「もう、山瀬に関わらない。そしてアタシらの前では喋るな………」
ギロリと威圧する竜崎良子。
そして沈黙………。タバコの煙が、匂いが一帯を漂い、さらに怖さを引き立てる。
「私は………」
(答え)を出そうとする絵葉。もし、彼女達の意見を承諾すれば、せんぱいとの関わりを禁止され、もう一緒に登校する事も、一緒に昼御飯を食べる事も、一緒に下校する事も出来ない。せんぱいとの思い出が浮かび上がる………。
───初めての出会いは、レンタルビデオ店。そして気に入り、そこからは一緒に通学したり、一緒に昼御飯を食べてたり、そして一緒に帰って寄り道をした事だ。良い思い出である。
「どうなんだ?」
竜崎良子は問う。
絵葉は思った………。何で、どうしてアンタ達にそれを奪われなくてはいけない?。
「嫌です」
「何て言った?」
竜崎良子は睨む。
「いくら、アナタ達に関わるなって言われても、私は真美せんぱいと一緒に関わりたいです。いつも一緒に登校して、いつも昼御飯を食べて、いつも一緒に下校して、そんな日常が好きなんですっ。もっとたくさん、真美せんぱいと一緒に思い出を作って………」
すると竜崎良子はギロリと険しくなり、絵葉の髪を掴み、額にタバコを突き付け………。
「じゃ、デコにヤキを入れてやるよ………」
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