第268話 真の試練Part23
───そこは戦場であった。禍々しい雰囲気を漂わせた漆黒の空、赤黒い炎で燃え盛る建造物。そして(何か)から逃げ惑う人々の悲鳴が響き渡る。(何か)は人々を襲い、一方的に殺りくを繰り広げる。
(何か)の正体、それは悪魔の姿をした影。
すると、戦場に駆けつける戦士達。舞踏マスクを着用した1人の女性騎士は自身の背丈ほどのデカい剣を振るい、敵である悪魔の姿をした影を次々と斬り伏せ、(戦士の■■■■■、魔法使いの■■■■、盗賊の■■■、執事の■■■)などの仲間と共に逃げ惑う人々を守りつつ、戦場を駆け抜ける。
───そして………とある空間にて。そこは灰色の砂漠のような世界であり、冷たい空気が行き渡る哀しい場所である。女性騎士とその仲間達は体勢を整え、皆と相対するように………そこにいるのは金髪の少女。金髪の少女は漆黒の威圧感を漂わせ、巨大な悪魔の姿に変身した。
我は■■■■■■。セカイを再び闇を………。
悪魔は低い声を響かせ、威圧。悪魔が声を放つ事により、風圧が行き渡る。
次元の違う威圧感に女性騎士、その仲間達は立ち向かう。
■■■を、彼女を返してもらうっ!!
皆は駆け抜ける。
★★★★★★
───山瀬っ!!
「はいっ!!」
私(真美)は思わず変な声を吐き出し、机から飛び起きた。
「何だお前は、授業中に居眠りか?」
真美の席に来て、先生は尋ねる。
「…………はい、寝ていました」
真美は寝ボケた瞳を擦り、答えた。そう言えば今は歴史の授業だ。昼過ぎからの歴史の授業は、まるで催眠術を掛けられているようで、少しまぶたを閉じたつもりが、一瞬で意識が吸い込まれてしまった。悪いのは私ではない、昼過ぎに歴史の授業を予定表に書いた奴が悪い。と、訴えたい。
「まったくお前は………先生の授業がそんなに退屈か?」
先生は言う。
「その、すいません」
真美は謝る。クラスの皆からは少しだけ注目されたが、先生が言うには気持ちよーく寝ていたらしい。その後、元の歴史の授業に戻ったが、授業が終わった後はイジってくる生徒はいなかった。ま、その事で話しかけられたら私は迷惑、良かったと思う。しかし、あれは夢?授業中による居眠りで、あれ程の夢を見れるものなのか………。だが、あの夢は何故か見覚えがあり、しばらくは頭の中から離れなかった。
(本当に何だったんだろう?)
窓を眺め、その夢を思い浮かべる真美。見たこともない景色たが、見覚えがある。デジャヴかゲームのし過ぎ、もしくはアニメやマンガの読み過ぎにより、無意識に出て来たのか………。




