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第256話 真の試練Part11





「何だったんだ?あの娘は?…………」


 私(真美)は部屋のベッドに座り、思い浮かべていた。同じ制服、同じ高校の後輩。しかも人と話すのは数年振りだから………いや、人と話すのは家族以外、初めてだという気持ちだ。

  

───私、中谷絵葉なかたにえば。県立東高校の1年、よろしくお願いします先輩っ。


 女の子の自己紹介を思い出し、私(真美)はタメ息を吐き………。


「…………先輩か。私が?………」


 面倒くさい様子の私(真美)。下級生なんて、小中学校の時すらマトモに相手にしたことがないから、変に戸惑う。それにあの髪型、(お前はアレか?某国民的アニメキャラをイメージしているのか?)と、あのキノコ髪の女の子、中谷絵葉なかたにえばを思い浮かべる。


 久しぶりに人に話しかけられ、変な精神状態の私(真美)。そういえば…………。


 ★★★★★★


───これ、先輩に譲りますっ。


 絵葉は(魔法図書館の妖精少女)のレンタルDVDを譲る。


「良いの?アナタも見たいハズなんじゃ?」

 

「この前、見たんで良いです。もしかして先輩、このアニメは好きですか?」


 絵葉は興味深く尋ねる………。人に尋ねられ、真美は緊張した感覚で口を開き、頭をポリポリと撫でる。


「まぁ………私は最初に小説を見て、アニメはどんなモノかなと?………」


 そんな会話だった………。もっと話の合う人がいたのだろうけど………あの子には何故か申し訳ない気持ちになる。

 

 ★★★★★★


───その後、譲って貰ったDVDをレンタルし、カバンに入れて家に帰って………。


「DVD、譲ってもらったんだっけ………」


 真美はカバンからレンタルDVDを取り出し、DVDプレーヤーに挿入して再生する。


 何気なく、私は譲って貰ったレンタルアニメの魔法図書館の妖精少女を見ていた………。内容の方は原作とは違い、時間の都合により物語の進行が速いように感じるが、仕方ない。しかし、120分の時間の中でしっかりと物語が進み、劇場版ならではの面白さを堪能出来た。


───真美はエンドロールを視聴をしていた。感動的な様子で涙を流し、特に図書館の広場にて愛し合い、その後はヒロインのエレインが消滅したシーンは劇中のBGMと合わさり、さらに涙を誘った。


(やはり小説は小説、劇場版は劇場版ならではの感動があって、最高のアニメだった………)


 真美はハンカチで涙を拭き、称賛。これを譲ってくれたあの後輩には明日、学校で会ったらちゃんとお礼を伝えよう。と、心に決める。ま、これを伝えたたら元のボッチの日常に元通りだ。

 慣れているから良いけど………。

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