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第252話 真の試練Part7






───真美、晩ごはん出来たら降りてきなさい。


 下から母親が私(真美)を呼ぶ声。


「うん、分かったぁ………」


 私(真美)は感動的に流れる涙を指で拭き、晩ご飯の為に部屋から出る。ライトノベル小説を見終えた時には夜になっており、丁度良いタイミングでの晩ご飯の時間になっていた。


 そして階段を降りてリビングに向かう私(真美)。昼過ぎから読んでいた小説に感動して涙を流し、その気持ちで食卓を団らんで囲むのは少し変な気持ちになる。ちなみに今日の晩飯はブタの生姜焼きと味噌汁。


 その変な気持ちで食べるブタの生姜焼きの味は、不味くもなく美味くもない………。私(真美)は無心になって沈黙し、食事をする。


 テレビを見ながら父と母は静かに食事。よくテレビを見ながら食事をするのは行儀が悪いと言うが、見ながら食べていると静かになり、ダラダラしなくなる。


 ★★★★★★


───食事を済ませた私(真美)は台所に使い終わった食器を置いてから階段を登って部屋に戻る。


 そしていつものようにテレビとゲーム機に電源を入れてコントローラーを握り、ゲームに没頭する………。


 おね…………ま、アン……ゼ………さまっ


「え、何?…………」


 思わず私(真美)は反応する。またゲームやり過ぎによる空耳、いつもの事だからと気にしないようにしよう。


 ゲームをしながら私(真美)は思い浮かべる。今日本屋で買ったライトノベル小説を………。ラストは涙を流して感動してしまったし、自分の中では名作の部類に入る…………。しかし、エピローグに出てきた少女、あれはエレインなのだろうか………。あの(久しぶり)と言ったのセリフは、主人公が2年の間に再会した幼なじみなのか………それとも………。


(気になるな…………)


 私(真美)は思い浮かべる。あれはエレインなのか、それとも別の誰かか気になる所だ。それは作者が読者に対して好きなように考察させる為に描いたのだろうか…………。


 とりあえず、私(真美)はゲームをpause画面にし、スマホで検索する。検索内容は(魔法図書館の妖精少女、エピローグ、女性の正体)を打ち込む。


───ネット上に検索されたのは、様々な意見が交錯していた。アレはエレインだったり、あれは2年の間に出会った女性。もしくは長い間、会っていなかった幼馴染みだという意見だった。


(やっぱり、意見は分かれているんだな………)


 真美は検索結果に、少し納得出来ない様子。やっぱり、女性の正体はエレインであって欲しいかな………。しかし、エレインは図書館が閉鎖された事により消滅してしまった。現実的に考えたら有り得ないかな………。

 


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