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第205話 飛竜(ワイバーン)再び






(何て実力……………これがミリア?)


 アレックスはミリアの強さに言葉を失った………不意にもスピードは見えなかった。しかし何故か喜べるような雰囲気ではなく、何処か違和感がある。そんな感覚だった。


 ゾロゾロと増えだしたモンスター達を前に、ミリアを眺める。


───全てをせん滅する………。


 そんな雰囲気を漂わせたミリアは冷静な瞳を光らせ、ショートソードを片手で構えて戦闘体勢。


 これがミリアなのか………。


「ミリア?………」


 ミリアを見てアレックスは思わず声を吐く。何故ならミリアがショートソードを構えている右腕には赤黒い詠唱文字が浮かび上がり、赤黒いオーラを漂わせて光っている。


───ガァアアアアアアッ!!


 前方から襲いかかるリザードナイト、ゴブリンが総勢5体。しかしミリアはショートソードを片手で構え刃を輝かせ………。


───ッ!!


 斬撃の音が展開。空中に緑黄色の鮮血が同時に行き渡り、それは一瞬だった。

 

「ミリ………ア?」


 アレックスは絞るような声。


 骸と化し、地面に行き渡るのはリザードナイトやゴブリンで構成された5体のモンスター達。それは圧倒的だった、どちらがモンスターなのか分からない。


 ………思い浮かぶのはいつも笑っているミリアの姿、しかし今のミリアは、ミリアにあらず………。


 すると、呆然するアレックスの後ろから。


「アレックスさんッ!!」


───デビッドは魔法を唱え、アレックスの後ろから飛びかかるゴブリンに火球を与える。


「ボケッとしてる場合ではありませんよッ!!」


 ロメロは右拳をスッと伸ばし、トロールに拳撃を与え、撃破。


「いつもアンタが言っている。シッカリしろよ、リーダーッ!!」


 サウルは短剣を振るい、3体のゴブリンを怯ませて後退させる。次にバッグから炸裂爆弾バーストボムを取り出し、放つ。


 炸裂爆弾バーストボムにより、3体のゴブリンは爆撃に巻き込まれ、撃破される。


 ★★★★★★


───皆はモンスター達を次々と撃破しながら進む。

 そして、ゴツゴツとした岩場が広がる広地に辿り着き、予想外の事態。


 広地に立ちはだかるのは飛竜ワイバーン


 体長は50メートル、バサッと風圧を発生させる程の巨大な竜翼。身体中にはキラキラと光る紅い鱗と長い尻尾、ギロリと睨まれたら萎縮してしまいそうな竜眼。極めつけは猛毒を含ませた翼爪。


───グルルルルル…………。


 機嫌の悪い威圧感を漂わせ、飛竜ワイバーンは皆を唸り声を響かせる。機嫌悪いのは、この場所は飛竜ワイバーンの縄張りとなり、侵入者が入って来た事により怒りを露わにしている。


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