第191話 ヨハーソン家の歴史Part39
3人の意思を1つに………。
王国の建国?否、目の前に立ちはだかる脅威を打ち破る為だ。奴を倒し、その先にある目的こそが王国建国である。正直、ここまで来られた事が信じられない気持ちであり、皆の協力無しではここまで辿り着けなかっただろう。故郷である辺境の村から始まり、そこから地道に仲間を増やし、各地にて領土を拡大していく日々である。
───辛く険しく、決して順調な道ではなかった………。
戦場で何度も命を落としかけ、自身らが生き延びて親しい仲間が命を落とす皮肉………。命を落とした仲間達の死を乗り越え、それでも目的の為に進み、背後に付きまとう死神に気をつけつつ戦場で刃を振るう。
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ナゼ………だぁ?………。
Diablosは全身に光の斬撃を与えられ、斬撃の跡から(光)が放出。
レオナルドは強固の意思を込めて………。
「これが………人の力だ。人には、意地があるんだよ。お前はそれを甘く見ていた………」
聖剣クラウ・ソラスを振り降ろしたレオナルドは額に汗を流し、息を荒々しく吐いて訴える。(聖なる光)を宿らせた剣を振るい、放たれた漆黒の球体である無限の神撃を、そしてDiablosごと斬撃で両断したのだ。
まだ………我は倒せぬぞ………
詰めが甘かったな人間よ………
Diablosは傷跡から放出する(光)右手で傷跡を押さえ、漆黒の威圧感を漂わせつつ苦悶の声を響かせる。
レオナルドは前に出て決着をつけようとするクリス、カイトを制止し、口を開く………。
「この先は、俺が決着をつける。下がってくれ」
レオナルドはDiablosに向って駆け走り、聖剣クラウ・ソラスを構える。
このDiablosッ!!人間ごときにっ!!
Diablosは咆哮を響かせ、右手に漆黒の炎を燃え盛せた爪を振るい………。
「闇に還れ、悪魔ッ!!」
レオナルドは聖剣クラウ・ソラスを振るい、まずは奴の右腕。そして再度、奴の全身に聖なる斬撃を与えた。
ガアアアアアアア………ヲノレ、人間………。
Diablosはレオナルドの会心の一撃を与えられ、漆黒の身体から光の粒子が空中に発生させる。
「これで………終わりだ」
レオナルドは聖剣クラウ・ソラスの刃先を地面に突き、息を整える。これで、終わった。全てから解放されたかのような感覚に………。
消え去る直前のDiablosは不気味な声を響かせる。
ナラバ………貴様に我の全てを………。
逃げられぬ、心がある限り、我からな………。
Diablosは、2つの漆黒の球を出現させ、そして………。レオナルドの身体の中、聖剣クラウ・ソラスに漆黒の球を憑依させる。同時にDiablosは消滅した。




