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第17話 ラスボス回避の為の考察





───〈中央・表通り〉───


 アンゼシカ(真美)は表通りを歩いていた。

 ドレスアップの魔法により、サングラスを着用し、甲冑姿から片袖の上着付きのシャツ、下は紺色のスカート。


 過去、私がかつて生きていた現実でこのゲームの攻略サイトを思い出していた。まず、6つのルートのうち、5つのルートがアンゼシカがラスボスとなり、最期を迎えてしまう。回避する為にはアンゼシカルートを進むしかない。

 攻略方法は、主人公ミリアが物語の最中、各イベントで発生する選択肢でアンゼシカへの想いを上げ、そしてある重要イベントでアンゼシカを選択することである。


───そして、中央広場の噴水の側に設置してあるベンチに腰を掛け、腕を組む。


       ★★★★★★


 しかし……このゲームではマスク・ド・aは登場しない。本来、アンゼシカはこのゲームの女王陛下であり、ラスボスだ。通常はあまり出番は少なく、主に国内で様々な恐怖政策を実施。民族支配の強化、隣国のノーザンブリア共和国の領有権争い。共和国は西部を主張し、王国は東部と主張し、王国は国境付近に軍隊を配備。次は反民族支配派や親民族派、そして政策に反対する者やグループを次々と処刑していく悪役令嬢だ。隣国との戦争危機となり、最後は奪還作戦にミリアが参入し、アンゼシカ・ヨハーソンはラスボスとなり、戦う。


       ★★★★★★


 そしてもう1つ。ミリアはあの場所で採取をしていたが、最初からあのモンスターは出てこない。最初に出現するのは雑魚敵の角ウサギ3体である。おそらく、アンゼシカ(真美)が城から抜け出した為、物語の設定が変化したのだ。


       ★★★★★★


(では何故、ミリアはあんなに私に溺愛してくるのか……)


 アンゼシカ(真美)はふと考える。ゲーム上、ミリアの性格は冷静沈着。

 最初は強さを求める余り、突っ走る性格で足を引っ張って頼りないが、物語を進む事でキャラクター達と交流を深め、勇ましいキャラに成長するキャラになる。


 そーいえば、攻略サイトに記されていた彼女のプロフィールでは、好きな物はアンゼシカ・ヨハーソンと載っていたような……  

 

───あぁ、だからか……。


 私は納得するのである。

 ゲーム上、私自身やミリアの溺愛癖はイレギュラーな設定、この先はどうなるか分からない。


 しかし、心配な事がある。ラスボスエンドを回避するにはミリア次第、各イベントで発生する選択肢でアンゼシカへの想いを選択する事だ。

 

………もし、少しでも誤ればノーマルエンド。私はラスボスとして最期を迎える。


「みぃ~つけたぁ~〜〜」


 ミリアはアンゼシカ(真美)を発見。ピキッと瞳を光らせ、ダッシュで抱きつく。

 人懐っこく頬をスリスリし、溺愛してくる。

 普段はしっかり者だが、アンゼシカ(真美)を見たら発見し、本能的に獲物を見る瞳を光らせ、何故かどれだけ気配を消しても発見して来るのが謎だ。


(とりあえず、隠しルートを進むか………)


 アンゼシカ(真美)は決意。




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