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第178話 ヨハーソン家の歴史Part26





  ディアブロス様に栄光をッ!!


  世界の全てを漆黒にッ!!


 ギリアム公爵私設軍の兵士達は叫び、ロングソードを振るって前進………。(闇属性)の魔力により精神と肉体は異形化し、人間は辞めている。


 レオナルドは鬼の形相を浮かべ、容赦はない。


「後で貴様らのボスも女神の元に送ってやるッ!!」


 レオナルドは聖剣を片手で構え、騎士馬に乗って戦場を駆け抜けていた。戦況はどっちが優勢か分からない………キラリと刃を輝かせ、ひたすら敵兵のモンスターを斬り伏せ、額に返り血を浴びる。


 異形化した兵士を斬り伏せた際………また人間に生まれ変わったら良い人生を送る事を祈る。なお、(闇属性)の魔力によって異形化した人間は、元に戻せない。


───戦場である平原。地面に広がる双方の勢力達の死体の数々………。同胞達の(死)に悲観するヒマはない。もちろん同胞の(死)は悲しいが、戦士団は戦士。いつ自分がどんな状況でも最期を迎えるように覚悟はしているハズである。もちろん自分もである。



 ★★★★★★


 双方の勢力が交戦し、戦場の中にて…………。


「西部戦士団の未来に栄光をッ!!」


 戦士団の名もなき兵士は、骸骨騎士と昆虫騎士の2体に胸を剣で貫かれ、戦死。


「地獄でまっ………」


 そしてもう1人………戦士団の名もなき兵士はトロールの大鎚により潰され、グシャ………と、圧死した。


 同胞の戦死にカイトは骸骨騎士と昆虫騎士に向かって駆け走る。


「クソがッ!!」


 カイトは涙を流し、骸骨騎士と昆虫騎士にショートソードを振るい、撃破した………。一瞬の迷いのない剣筋、少し息を整え………。

 

───ッ!!


 その時、カイトの右側数メートルの距離からトロールが駆け走り、大鎚が振り下ろされた。


「グッ…………」


 カイトはトロールの足音で察知し、ショートソードでガードしつつ跳び下がるが、ショートソードが大鎚とぶつかり、衝撃により吹き飛ばされた。


 吹き飛ばされたカイトは地面に一回転、二回転………と、叩きつけられる。痛みに耐えつつ、そして立ち上がる。気絶してしまえばトドメを刺されて終わりである。そして体勢を整える同時に………。


───ッ!!


 ガシュッ………と、肉が貫通する音、カイトの視界に鮮明に光景が広がる………。トロールはバリスタ弾に貫かれ、戦場に肉片となって鮮血が広がる。


 敵を倒し、敵に倒され………生死の選択肢が高速に左右する。これが戦場であり、戦士達の命は羽のように軽い。1人の人間が命を落とせば、多くの人間が消え去る戦場ではその中に埋もれてしまい、忘れ去られてしまう………。



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