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第16話 昼の出来事




――――〈冒険者ギルド・酒場〉――――


 冒険者ギルドの酒場は、相変わらず賑わっていた。この時間帯は昼間、仕事にひと息をついていた冒険者達は、昼飯の最中である。


 ミリア達は依頼を達成し、ギルドに帰還していた。依頼料は3000svシルバー。1体撃破の追加ボーナスとして、500svシルバー。合わせて3500svシルバーである。


「くっ……何で、何でだ……」


 アレックスは、シクシクと涙を流していた。


「今回の報酬です……」


 受付のスペンスは困惑気味に報酬を渡す。


「すいません、いつものクセです……」


 デビッドは冷静に説明。

 アレックスは生き物への愛が強く、モンスターを撃破すると、泣いてしまうクセがある。どんな凶悪なモンスターでも生き物は生き物、好きで暴れ回っている訳ではない。どんなモンスターでも腹が減れば飯を食べる、眠たければ寝る。と、色々と考えてしまうらしい。

 

(私まで付いてきてしまった……)


 アンゼシカ(真美)は面倒くさい様子。何故ならミリアにイチャイチャと腕を組まれ、胸を上手い事を当ててデレデレしている。付いてきたと言うより、連行されてしまったと考えてもいい。


(何か、個性的なパーティーになりましたね……)


 スペンスは苦笑い。けど、彼女がこうして仲間を作って、依頼をこなす事に嬉しくはあるが、そこだけは残念な所だ。


「アレックスさん、もう泣き止んだら?」


 デビッドは言う。


「うるさい、お前には死んでいった生き物の気持ちが分かるか?」と、アレックス。


───また面倒くさい事に……すこし付き合おう。


★★★★★★


「では、私はいつでも君を見守っているよ」


 アンゼシカ(真美)は冒険者ギルドの酒場を去る。

 このまま滞在しては出れないからだ。


 室内からは声。これからは昼飯、その後は近辺で発生している依頼の仕事の予定だ。その次はミリアの声、部屋に行って採取物の整理をしたいとの事。なお、ミリアはこの冒険者ギルドの下宿部屋、家賃は依頼料から天引きの形で契約し、生活しているのだ。


 住む所がないと、スペンスに理由を伝えたら、空き部屋を貸してくれた……彼には感謝しかないし、良い人である。



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