第156話 ヨハーソン家の歴史Part4
それから………シュバルツ率いる西部戦士団、ヨハーソン率いる戦士団と分かれ、北西部地域と南部地域の併合計画を開始した。シュバルツは北西部、ヨハーソンは南部、方針は基本的には対話だが、場合によっては武力を行使する。
ヨハーソン率いる西部戦士団は、南部の全地域を貴族達で支配すること(自身の領地、地位、伝統の維持)を条件に併合を成立し、無事に成功した。支持を得た貴族からは私設軍も加入し、戦士団の戦力が強化された。しかし、シュバルツ率いる戦士団は………。
★★★★★★
───ッ!!
シュバルツ率いる西部戦士団は、市外に広がる平原地帯駆け走る。市街の広場にて、使者が断頭台にて処刑される形で交渉は決裂、(自身の地域、領地は渡さない)が地域を支配している公爵貴族の答えだ。
「蛮族は皆殺しだッ!!」
貴族連合軍は徹底攻勢。なお、貴族の私設軍は5団体の貴族の私設軍で構成され、戦力は強固。重装な鎧に屈強かつ歴戦クラスの兵士達によって編成されており、軍事力は高い。人頭税や物資の徴収、横流しにより民は飢え、意見する者は処刑されており、いわゆる独裁である。
───貴族連合軍の攻勢に、シュバルツ率いる戦士団は………。
「クソッタレッ!!」
レオナルドは苦悶の表情。ロングソードを振るい、敵を倒していく。しかし相手側の屈強な兵士達の攻勢により、味方軍は次々と倒され、苦境に立たされる………。
平原地帯に行き渡る味方の兵士達。シュバルツ率いる戦士団は徐々に士気が下がり、後退していく。
───レオナルドは複数の屈強な兵士達の攻撃に対し、守勢に立たされる。
(このままでは………)
レオナルドは額から汗を流し、険しい表情。
このまま死ぬのか………大きい目標を掲げて村から飛び出し、そしてこの有り様だ。自分の目的の為、多くの仲間達を巻き込み、死なせてきた。
恐らく、これまで死なせてきた仲間達が死神となって、俺の足に掴みかかったのだろう………。
───爽快な天気からくもり空に、まるで俺達(シュバルツ戦士団)の状況にピッタリだな………。
くもり空から雨、平原地帯が灰色に行き渡る。
(こうなったら撤た………)
───レオナルドッ!!
それは雨の音、レオナルドの苦渋の決心を切り裂くように………。騎馬に乗ったヨハーソン率いる戦士団は怒号を響かせ、駆ける。ヨハーソン率いる戦士団は南部の兵士達が仲間に加わり、軍事力は大幅に強化された。
シュバルツがピンチと察した訳、それは爽快な天気からくもり空に変わって嫌な予感がしたからだ………。




