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第141話 ミリアとアルフレッドのダンス




 2人はダンスホールに到着。2人は向かい合い、アルフレッドは緊張した様子でミリアの腰に左手を回して支え、そしてミリアは震えるアルフレッドの右手を取り、互いの手を上げて繋ぎ合う。


(…………)


 緊張するアルフレッドはゴクッと息を呑む。額からは冷や汗、もし変なダンスを披露して恥をかいてしまったらどうしよう。と、気持ちが混濁する。



───タイミングは最悪だった、ダンスをしている他の招待客は小休憩の為、テーブル席に戻っていた。いまダンスホールに立つのはアルフレッドとミリアだけである………。


 演奏団の音楽が止み、静寂。他の招待客達は物珍しい瞳で2人を眺めている。状況はまるで見せ物のような光景である。



───あの貴族、メイド相手にダンスをするのかしら?


───メイドが社交ダンスなんて………


───貴族がメイドのダンスか、興味深いな………

 

 などと招待客達からヒソヒソとあまりに良くない声により緊張するアルフレッドにミリアは………


「まずは私に任せて下さい………」


 ミリアはニコッとアルフレッドに伝える。


 ミリアの笑みに、アルフレッドはドキっとした気持ちになる。


 演奏団は、まずは落ち着いた音色の演奏が響き渡る………。


 まず2人はゆったりとした軽い足運びのダンスを披露。少しぎこち無いアルフレッドにミリアがリードする形でのダンス。


 緊張により、険しくなるアルフレッド………。


「その調子です、アルフレッド様………」


 ミリアは言った。


 足運びは時計回り………演奏の音色に合わせるように、アルフレッドは途中で足を踏みそうになるが、ミリアはアルフレッドの腰に手を当て、身体を右側にクイッと捻って回避し、ダンスを成立させる。


 2人の世界に入り、緊張で強張るアルフレッド………。


 2人のダンスの光景に、招待客達は興味深く眺める。貴族アルフレッドより、あのメイド(ミリア)のダンス技術に興味津々だ。


 すると、2人のダンス技術に熱を上げ、演奏団は陽気になってさらに徐々に………強い音色を意識した演奏を始め、会場に響かせる。


 ミリアはアルフレッドの手を引っ張り、ホールを最大限に活かし、時計回りの力強いフットワークでダンスを披露。タップするミリア、一瞬だけアルフレッドの手を放し、クルッと身体を回転してすぐに繋ぎ止めて元の体勢を整え、逆時計回りのフットワークを披露。


 ダンスはまるで双方の鳥が交差する。情熱的かつ魅力的に、時に対立してそしてお互いを高め合うように………。ダンスのフットワークにより、キラッと広がる光は汗。


 

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