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第134話 カイエン家の兄妹貴族




「アルフレッドお兄様っ」


 クリスティーナは青年貴族に駆け寄る。


「相変わらずお前はすぐに何処かに行ってしまって………探したぞ」


 青年貴族のアルフレッドは腕を組み、言った。身長は178センチ、シュッとした中性的な瞳。髪の色はクリスティーナと同じオレンジ、服装は高貴な装飾が施されたコート。下はズボン、足に革のブーツ。年齢的にはミリアと同じ15歳。


 クリスティーナは、アルフレッドの言葉にムスッとした様子で口を開き、意見する。


「この私を落ち着きがない子供と一緒にしないで欲しいですの。ただの散歩ですよお兄様」


 と、クリスティーナは言った。


 クリスティーナの言葉に、アルフレッドは真面目な表情を浮かべ………。


「貴族なら、貴族らしく落ち着きなさい。由緒正しきホセ公爵家の社交パーティ、失礼ないようにだな………」


 アルフレッドの真面目な言葉に、クリスティーナはムキになって腕を組み、意見する。


「お兄様はいちいちうるさいのです。それにお兄様は父上や母上から、早く婚約者を見つけなさいと言われているのではなくて?。当ててあげます、お兄様は相変わらず社交ダンスの誘いを他の令嬢達からアプローチされていて、それで逃げてくるように私を探していた。違いますか?」


 クリスティーナはビシッと指摘。


「それはだな………」


 クリスティーナの指摘にアルフレッドはギクっとなる。そして返す言葉が詰まり、沈黙………。


「おや、お兄様。さっきの指摘で気持ちがフラついてますわよ?」


 クリスティーナはクスクスと笑う。恐らくお兄様は、腹に拳撃を叩き込まれて悶絶しているような気持ち、それとも胸に剣を突き刺さった気持ちもある。


 アルフレッドは額から冷や汗を流し、苦笑いを浮かべて冷静な姿勢で腕を組む。


「我ながらの妹、痛い所を突いて来たようだな?お前も、貴族らしくもう少しをだな………それに俺はまだ結婚には興味がない。それだけだ」


 アルフレッドは言った。


 と、兄妹貴族はお互い意見を言い合う。



───庭師に変装したアンゼシカ(真美)はハサミで庭園の木やチューリップの花を手入れしながら、例の兄妹を眺めるのである。彼らはカイエン侯爵家の貴族、ラスボスフラグにあまり影響を与えないので気にする必要はない。ちなみにED後はミリアと結ばれ、国王となる設定だ。


(不滅の愛情か………)


 庭師に変装したアンゼシカ(真美)は1本の紫チューリップを眺め、昔を思い浮かべる。前世にてそれなりに楽しく過ごした後輩、アイツは元気だろうか………。アイツは唯一、学生時代は変わらず私にウザい位、関わってたかな………。


 高校卒業後はお互い疎遠になったが、友情は不滅であればいいと思う。もちろん、忘れても私は彼女を責めないし、それは仕方ない自然の流れだ………。



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