第109話 本当の事を伝えるミリア
それから………トレジャーハンターの依頼を終え、皆は途中で近くの宿場町にて休憩をする事に………。
色々とあった。サウルが遺跡の宝玉に操られて異形化して暴走たり、それに対してミリアが………。後はサウルの妹、リーシャと遺跡の中で再会したり、それなりに濃い時間であった。
トレジャーハンターミッションは、しばらくの間はしたくない。と、ミリアは思った………。やはり依頼には向き不向きがある。興味本位で受けたら、(死)である。
───〈宿場町・大衆食堂〉───
皆はテーブルに席を着き、意見交換。
我が■■■■■■に支配されし、汝………。
汝の魂は我が■■■■■■、汝の魂は………。
ミリアの頭の中、聞こえるのはDの声。しかし、無視するしかない。奴に屈してはダメだ、強く自分を意識するのが、今出来る抵抗である。
ミリアは右の手首に浮かび上がる赤黒い詠唱文字を眺める。文字が浮かび上がって来たのは図書館で私があの異形(インフィニティD)に変身した辺りからだ。
───■■■■■………■■。
ミリアは心の中で呟く。すると魔の言語、人が放ってはいけない言葉を出せてしまう。
「はっ…………」
ミリアは放ってはいけない言語を呟けた事により、思わず声を出してしまう………。Dの侵食症状が進んでいる。魔の言語を放つ事が出来てしまい、恐怖で震えが止まらない。
「どうしたミリア?」
アレックスは尋ねる。
「いえ………何でも、少し床に虫がいて………」
「もう、止めろよ。皆に黙ってるのは………」
ミリアの言い訳に、サウルは真剣な様子で口を挟む。
「どういう事だ?」と、アレックス。
「………ごめんなさい、皆には黙ってましたけど………」
ミリアは皆に全てを話した。溜まっていたモノを全てを解放するかのように………自身に宿るDと変身する能力、そして声を………。
ウソだろ………と、ミリアの説明に………驚きを隠せず、皆は沈黙した………。
「すまない、俺達が気づいてやらなくて………」
アレックスは申し訳無い様子で頭を下げる。
「とりあえず、今はどうするかですね?」と、ロメロ。
「またアレか、図書館で調べるってか?」
アレックスは言う。
「悪魔祓いの書物を調べたら、可能性はありますね………」
デビッドは腕を組み、冷静な様子。分野は悪魔祓い、調べ物の範囲が分かりやすくなった為、対処法は無い事はない。
「こーゆー時の仲間だろ?困った時は………」
「マスク・ド・a様〜~~」
アレックスが腕を組み、良い事を言おうとしたら、ミリアは一般人に紛れたマスク・ド・aを捕まえ、デレデレと溺愛していた。




