第102話 心配するアンゼシカ(真美)
皆は帰路を進み、アレックスとデビッド、ロメロを捜索しつつ、遺跡の通路を歩いていた………。
地下層から地上層に続く階段を登り、真っ直ぐと行き渡る通路を歩き進むのである。トレジャーハンターの帰り道は、行き道より帰り道の方が難しい。が、サウルが予め、ミリアが見えない所で進んだ道を地図にてメモをしていた為、スムーズに歩く事が出来た。
「ハァッ!!」
ミリアはショートソードを振るって骸骨騎士を撃破。帰りの道中、通路の柱からモンスターがゾロゾロと出現した。骸骨騎士、ゾンビ、そして悪霊など様々である。
「せいッ!!」
アンゼシカ(真美)は大聖剣を振るって斬り抜け、1体、2体、3体、4体………と、悪霊を撃破。ちなみに大聖剣には魔力が宿っている為、精神体系のモンスターにはダメージが通る。真美による感想。幽霊を斬るのはまるでヌルヌルした物、タコやイカを楽に斬ったような感覚だ。
そして複数体のゾンビ達が柱から次々と出現し、襲いかかる。
「もらっときなッ!!」
一方サウルはバッグから小型爆弾を取り出して投げ放ち、複数体のゾンビ達を撃破。
────皆はモンスター達を撃破し、骸が地面にゴロゴロと行き渡る………。これで撃破したモンスターは全部であり、気配はない。
(……………)
大聖剣を鞘に納め、アンゼシカ(真美)はミリアをジィーと眺める。
「何ですかマスク・ド・a様?」
アンゼシカ(真美)に見つめられ、ミリアは無垢な表情を浮かべ、尋ねる。
「その………先程の事があったのでね。あれから体調は大丈夫かい?」
ミリアの表情に、思わずドキッとしたアンゼシカ(真美)。しかし、先程の状況が頭から離れない為、心配である。
「大丈夫ですよ。何か、ピンチにならないと声が聞こえないみたいですし………」
ミリアは元気な様子でガッツポーズし、答えた。ウソではない、本当の事であり、Dの声は聞こえない。
「そうかい………あまり無理してはダメですよ。もし何かがあったら、きちんと相談して下さいね」
アンゼシカ(真美)は真面目に告げると………。
ミリアはスッと近づき、至近距離でアンゼシカ(真美)をジィーと見つめる。
「どうして君はそんなに?」
アンゼシカ(真美)は表情を赤くし、困惑。
「ありがとうございます。私をそんなに心配してくれて………もしかして、私の事が?」
「いや、仲間としてだな………」
「カワイイーーーッ!!マスク・ド・a様っ大好きッ!!」
ミリアはいつものノリ。元に戻った感じでアンゼシカ(真美)に抱きつく。




