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俺と後輩の珍道中  作者: 伊織
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5/28

File5 天宮平良

キーンコーンカーンコーン

やっと、午前の授業が終わった...

ってか、まだ午前中なのかよって気分だが...

やはり、朝のことが関係しているのだろうな。

あれから、皆の視線が痛い。

...俺、別に悪いことしたつもり無いんだがな

そして俺の席近づく影一つ


「よ、お疲れさん。モテ男君」

「ヨォ。圭介お前は相変わらず遅刻か?もう2限も終わるぞ」

「平気、平気テストなんて、授業聞いてりゃ余裕しょ」

「気のせいか、お前がまともに授業を受けているところを見たことないんだが...」


ケタケタと笑いながら、俺の前の席に座る。


「しっかし、お前は朝から災難だったな。あの双子にあんな形で絡まれるなんて」

「本当だよ」


ってか、なんかその双子のせいで、一気に知名度が上がった気がする。

あの二人、まだ入学して1ヶ月でこんなに人気とは...


「しかし...お前あの双子に会った事あるのか?」

「いや...全く無いけど。なんで、そう思うんだよ?」

「なんとなくなんだが...如何にもあっちはまるで昔からお前を知ってますって感じがしてな」

「そんな馬鹿な。」


ハハハと笑いあう俺たち。

いや、流石にあんなインパクトある双子に会って、忘れてるなんて都合のいいことある訳ないだろ

...然し、随分と外が騒がしい。

そんな時、一人の美少女が近づいてきた。


「...ちょっと良い?常盤君」

「ん?いったい何の用だい吉澤さん」


吉澤さんが近づいてきた瞬間、ちょっと警戒してしまった

朝の出来事のことこっちはまだ忘れてないんだからな


「...いや、貴方にお客さんよ。」

「お客さん?」


吉澤さん教室の入り口の方を指差して、俺はそっちの方を見る。

...なんか、呼ばれるような事をしたかな、俺?

そこに立っていたのは、なんと...天宮さんだった。

天宮さんが俺に用事?いったい何の?

圭介に背中をバンと押された。

俺は急いで、天宮さんの方に向かう


ま...まさか...俺は告白されるのだろうか


「御免なさいね。常盤君。お時間取っちゃって」

「構いませんよ。それで、僕に用事とは一体なんでしょうか..」


うわ...なんか、凄い手足が緊張してきた。

って言うか、教室の奴らがチラチラとこっちの方を見ている。

その視線に気づいたからなのか、「あっちの方で話しましょう」と言って、そっちの方に歩を進める。


天宮平良はこの学校ではまず知らぬ者は居ないとほど有名な人物である。

実家のことは勿論この学校でも、優秀生の2学年筆頭である上にこの学園の生徒会長でもある。

この学校は基本レベルが高い人たちが集まっており、正直誰が生徒会長になってもおかしくは無い。寧ろ毎年かなりの激戦区となっているのだが、彼女の場合、そのスペックの高さ故なのか支持率98%と言う何処かの少年漫画のような数値を叩き出して生徒会長となったのである。

中学の時も距離が遠いと思っていたのだが、高校に入った瞬間それは如実とはっきりと理解できた。

住む世界が違うと言う言葉を改めて知った。

彼女は俺の方を向いて、話し始める。


「まず、あなたを呼んだ理由は一つ。今朝の騒動のことです。少々気になっていたのですが...貴方、氷川姉弟のお知り合いなのですか?」

「いや...一昨日知り合ったばかりですよ。」

「....そうですか。なら今後、あのような騒動はなるべく控えるように。他の人にも迷惑が掛かるので」

「すみません」

「一応、関わった人達には、こうして事情を聴くようにしているのです。...あ、そ、それと後不純異性交遊も同性交友も控えるようにしてくださいね。学校は、学びの場なのですから」

「...は、はい」


そう最後に行って、天宮さんは「それだけですので、失礼します」と軽く会釈をして、俺の前から去って行った。

...そ、そうか。彼女は恋愛ごとに興味が無いのか。

い、いや、それだけでも随分と進歩した方だよ。まだまだこれからさ

教室に戻った瞬間、圭介は何かを察したかのように礼治の肩をポンと叩いた。


「ま、まぁなんだ。お前の道はまだ続いてるよ。」

「...ありがとよ。」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(....はぁ、久しぶりに話して凄く緊張しました。うまく喋れていたでしょうか)

天宮平良は、胸を押さえながら誰もいない生徒会室の椅子で、息を整えていた。


天宮平良は根っからのお嬢様であり、恋愛経験は非常に乏しい。

いつも自分より目上の人と話す機会が多く、同世代の友達とまともに会話しようとしても、その立場ゆえか敬遠されていた為、演説に離れていたのだが、同世代の男のこと対面で話す際かなり緊張してしまうのだ。


(...し、然し。驚きました。まさか...あの常盤君があんなにモテるなんて)


でも、何故か、彼があの二人の告白を受け流した...と聞いた際は何故かすごくホッとしました。

正直に言うと、嬉しかったのです。私は...今迄、誰も私について来ようとすらしなかったから...


常盤君とは、中学1年の頃から、ずっと同じクラスだった。

みんなと仲良く話している姿がとても印象的な子だったのを今でも覚えています。

私はみんなと仲良くしたい。だけど、みんなと共通の話題が見つからない

でも、私は天宮グループの社長令嬢であり、次期社長を目指す者。

みんなと仲良くしたいけど、何を話せばいいのか分からない

そのことだけが、とても悔しくて、情けないと思っていました

父から見聞を広める為に一般の公立中学へと行きました。

そこで、初めて話したのが、隣の席に座っていた常盤君でした。


「俺の名前は、常盤礼治。君の名前は?」

「わ...私の...名前....は、天宮...平良。」

「天宮さんね。まぁ、緊張するよね、こういうの」


ニカっと笑いながら「宜しく。」と言ったのが、初めてでした。

それ以来、常盤君はいつも私のフォローをしてくれました。色々と不慣れな事があったのに、陰ながら、助けてくれるのを学校を卒業前に知った時はとても胸が締め付けられるようでした。

でも、高校は令成に行けと言われました。結局、あれから感謝の気持ちを機会もできなかったのが、非常に寂しかったのです。

然し、令成学園に行くのも私だけだろうと入学式に行った時初めて彼はなんと、令成学園の制服に身を包んでいたのです。

この学校のレベルはよくわかっています。かなり努力したのも分かるからこそ、嬉しかったのです。

そして、いつかちゃんと言える日が来たら言おうと思ったのに...

私がヘタレなせいで、中々言えないのです。本当はそのこともついでに言おうと思っていたのに

でも、彼が狙われているのは、先ほどの氷川姉弟のおかげでよく分かりました。

迷ってる暇はないのです。ちゃんと告白するのです。でも、まだまだ恥ずかしくて出来ない自分が嫌だけど...

今の私の気持ちをちゃんと、正直に















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