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森がわらえば  作者: 蜂矢ミツ
9/11

きのみの小道

茶色、オレンジ、きいろ、みどり。


たくさんのきのみが彩るちいさな道で。


大人しく座っている怖がりのクマに、いたずら好きのリスが話しかけています。



「ほほひほー。


 まはまははふはんひほひははふほひ。


 へえ、ほほはひはひららい?」



その両方のほっぺたは、はち切れんばかりにきのみを詰めて、ぷっくりふくらみ、


うまく喋ることができていません。



「ざんねんだけど、ぼくの頬にはふくろがないからなあ」



それでも、クマにはちゃんとわかるようです。


ほかのどうぶつであれば、チンプンカンプンだったことでしょう。



「いちど巣穴においてきて、また採りにくればいいよ」



そう言いながら、クマは地面すれすれに、その頭を下げました。


慣れたようすで、リスはその頭の上をすたこらのぼり。


クマの首の毛にしっかりと掴まりました。



その感触をたしかめて、クマは起き上がり、ゆっくり歩きだしました。


歩いている間、リスはいつも、こっそり毛づくろいをしているので、


クマの首元の毛は、いつもつやつやしています。


自分ではみえないところですから、クマはそれに気づいていません。


リスのひそかな自慢です。

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