悪魔の巣窟
「なあ、シャドー。シルクの気配は分かるか?」
「ああ、まあな。まだまだ先だな」
俺とシャドーのやりとりを見ていた綾野は、
「ねえ、シャドー、質問いい?」
「なんだ?」
「シャドーって里の分身なの?」
シャドーの代わりに俺が答えた。
「ああ、子供の頃よく遊んだな。たしか、俺が俺とシャドーに分離されたのは赤い石にふざけて触ったらそうなったって昔村長がいってたな」
「まあ、互いの場所が分かるから便利だな、以心伝心ってやつだな」
「というよりテレパシーな」
話しながら歩いていると、かなり奥まで来たのか、暗くなってきた。
「おい、周りにゴブリンがいるぞ、55体」
隣にいはハーラが言った。こいつ、さっきから話していないと思ったら感知スキル"サーチ"を使っていたのか。
サーチは名前の通り、敵や味方を探すのに便利なスキルだ。魔族と人間のハーフである彼は敵(一応言っておくと、人外、つまりモンスターの事である)を感知する事に長けているようだ。
「じゃあ、倒すか」
俺は槍を、シャドーは剣を、綾野も、剣だな。ハーラに関してはエネルギー弾を撃っている。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「にしても、多すぎないか?」
「そんなもんじゃない?悪魔の巣窟って言うくらいだし」
「それもそうか」
悪魔は下級兵だったのか、とても弱かった。
「なあ、ハーラ」
「どうした、里」
「敵、面倒臭いからさ、アレ使ってもいいか?」
「いやな予感しかしないぞ」
「どういうことだ?」
「里はろくなことしないってことだ」
「じゃあ、点火」
「......点火?」
里は、何を思ったのか、悪魔かゾンビかよく分からない姿をした敵に火を放った。それも火炎放射機で。
「おまえ、毎度のことだが何をした?」
ハーラが里に聞いている。ていうか毎度なのか。
「いや、ゾンビ型の悪魔はよく燃えるって聞いたから」
悪魔は燃えながら向こうに走っていった。絶対熱いだろうに。
「よし、じゃああの火を追っていけばシルクを助け出せるはずだ」
俺の味方感知の方向と合っていた。恐らく里の言ったように向こうにシルクが捕らわれているのだろう。
ハーラは半分目を背けながら、ヤレヤレと言う感じで
「お前は毎回えげつないことするなぁ」
「いや、本当はミサイル撃ち込んでも良かったんだけとさ、シルクいるじゃん?」
「ああ、ね」
「因みにミサイルは威力はそれほど無いからやっぱり撃ってもシルクが巻き添えになる心配は無いか、周囲に矢が飛び散るように仕込んでるけどな」
「悪魔や、悪魔がおるw」
綾野さんの口調が思いっきり変わっていた。
「綾野さん、口調、口調」
「ええ、ごめん。あと、引火してる引火してる」
言われた通り見てみると他の悪魔も燃えている。
「若き命を燃やしていこうぜ」
「意味違う」
「先が思いやられる」
「せやな」