第四話
SIDE<マリア>
私は昨日、許婚の●●●にホウガンからもらった、魔獣用の興奮剤を仕込んで置いた。
●●●とは親同士の付き合いで一緒にいたら、いつの間にか、許婚ということになっていて、なにも私がわかっていなかったころ私がそれをやめてくれと頼んでも、両親はそれを照れ隠しだと思ってしまい、婚約を解消してくれない。
しかし、2年ほど前からそういうことは仕方がないと割り切っていた。でも、半年ほど前にたまたまあった、村の大きいお屋敷にすんでいるホウガンと私たちは付き合ってしまった。私たちはお互いに愛し合い、互いに結婚したいと思うほどになってしまったのだ。しかもホウガンの家もでかいが、私の家も貧乏というわけでもなく、むしろ普通の家よりかなり裕福だったため、結婚しても問題ないのだ。このような条件が揃っていると、どうしても結婚したいと思うのは普通であろう。
だけど私たちが結婚するには大きな問題があるのだ、●●●だ。あいつの家は王宮との繋がりがあるのだ。いくらあいつが三男だといっても、この村では発言力が強く、地位も上だ。婚約解消など到底無理で、私の両親も結婚を望んでいる。
だけど私はどうしてもホウガンと結婚したかったのだ。
そして私は、そのことをホウガンに伝えた。
そのことを伝えた後、ホウガンが少し待っててくれ、と私に言った後、部屋の奥に入っていった。
何分かたったころ、ホウガンが何かを持ってきた。私はそれは何なのかと尋ねると、魔獣用の興奮剤だという。しかし、興奮剤は匂いである程度分かってしまうのだ、それれはどうするのかとホウガンに尋ねると、この興奮剤は、北の技術国アルバが最近開発した、クリームタイプというものらしく、それを手のひらや、額に塗り、汗をかくと興奮剤が出るらしい。しかも、塗られたことが分からないとのことだ。
私はこれを●●●が護衛なしで森に行くとき、手を握る際にこっそり塗っておいた。私は嬉しくなってしまい、いつものとおり少し残念そうに挨拶をするのを忘れてしまったが、あいつは今日死ぬのだから関係ないことを思いだし、その後私はホウガンの家に向かい、あいつの手のひらに塗っておいたことを話し、二人で喜びあった。あとは明日の騒ぎを待つだけだ・・・。
次の日の朝、私は母に叩き起こされた。何事か、と聞くと、あいつが帰ってこないので、大騒ぎになっているらしい。そのことを聞き、私はあいつの屋敷に向かった。
あいつの家の周りには大勢の人がいた。私は人ごみを裂きながら、あいつの両親の元に向かい事情を聞いた。
話を聞き終わった後、私は泣き崩れた。皆が私のに同情の目を向けている・・・作戦は成功のようだ、しばらく泣いているふりをしていると、ホウガンが慰めてくれた。これで私たちが恋仲になってもおかしくないだろう・・・。
私がそう考えながら、ホウガンに身を任せていると、一人の男が大声で何かを叫んでいる。何事かと男の方を見るとそこには・・・。