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異世界合コン、デビュー戦①

*こんな人におススメ


合コンに興味のある人

心理戦に興味のある人

男性の考えていることが理解したい方


 この小説は、著者の合コンでの失敗体験を元に書かれたものです。


*この小説はカクヨムでも掲載しています。

 日が沈むと、俺はマッス先輩と共に、酒場"スイケン"へと足を運んだ。


「サーク、初めての合コンだからって、緊張してんじゃねぇのか?」


マッス先輩は俺の顔をニヤニヤと見ながら、からかって来る。


「マッス先輩、冗談止めて下さいよ。大魔王をたった一人で倒して、世界を救ったこの俺が、ただの女の子との飲み会ごときで、緊張なんかする訳ないでしょ」


 俺は、少しムッとした表情を見せる。男たる者、舐められてはいけない、俺はそう思って態度を明らかにする。


「そうか。そりゃ、すまないな。昨日も言ったが、合コンには魔物が住んでいる。"合コンの魔物"に食われない様に用心しな」


「俺は、喧嘩もモンスターとの戦いも一度も負けた事はないですよ。愚問です」


 ホントお節介な人だなと、俺はマッス先輩の事をジロッと見る。でも、俺に対して、ここまで世話を焼いてくれる人は他にいない。俺は内心、先輩に感謝していた。


 これから参加する合コンとは、男女が酒の席で親睦を深める会の事だ。ま、俺は初めて参加するので、よくは知らない。マッス先輩がそう言っていたので、そうに違いない。


 今日の合コンのメンバーは男四名、女四名の計八名らしい。つまり、俺からするとマッス先輩以外はみんな初対面なのだ。先輩の前では強がっていたが、あまり社交的ではない俺は正直、緊張していた。


 俺と先輩は酒場のドアを開け、店内へと入る。


 ガヤガヤと賑やかな、話声が聞こえる。繁盛している店の様だ。店内のカウンターの後ろには、色んな種類の酒が棚に並べられている。


 あまり、酒に詳しくない俺からすると何が何かよく分からないのだが、オシャレな感じが漂ってくる。ここへ女の子を連れて来たら、キャア、素敵と喜ばれるだろうと、俺は勝手に想像をする。


 俺達がキョロキョロと辺りを見回していると、酒場のオーナーが寄って来て、今回の合コンの席に案内してくれた。


 今回の合コンの席は、店の中央のテーブルの席の様だった。俺と先輩以外の六名の合コンのメンバーは、既に席に着いている。


 俺と先輩は、今回の合コンメンバー達に軽く挨拶をし、男側の空いている席に座る。


 俺は、対面側に座っている女性メンバー四名が気になり、目を移してしまう。男としての本能が、そうさせてしまうのだ。


 俺の正面の女の子はショートカットで、見た感じ、司祭とか僧侶とかの様だ。恐らく、パーティーの役どころとしては、回復役かなと、俺は推測する。優しそうな顔をしている。


 俺の左斜めで、先輩の正面に座っている女の子はとんがり帽子を被っている。恐らく、魔法使いであろうと思われる。知的な感じがする。


 その隣の女の子は、チョッキを着て、髪をくくっている。そして、荷物入れの所に弓矢を入れている。この子はアーチャーかなと俺は予測する。結構、この子は天然キャラかもしれない。


 そして、一番俺から離れた席に座っている女の子、革製の鎧を着けている。荷物入れには片手持ちの剣を入れている。どうやら、俺と同じ職種の剣士の様だ。ストイックそうな感じが出ている。


 俺の脳内のルックス査定システム、通称"リトルサーク"が作動する。女の子四名とも、かなりの美女だ。評価はAランクばかりだ。


 ちなみに美女がBランク、普通がCランク、ややブサイクがDランク、かなりブサイクがEランクとなっている。


 他二人の男の片割れが挙手をし、発言をする。


「もし良かったら、順番に自己紹介とかしていきませんか?」


 その男は、同席しているメンバーの顔を全員見ながら提案をする。この男、合コン慣れしていると俺はこの男に対し、少し警戒心を抱き、嫉妬する。


「それでは、僕から自己紹介したいと思います。僕の名は・・・・」


 と、見た目、魔法使い風のパッとしない男が自己紹介を始める。俺は全く興味が湧かないので、こいつの話を聞き流す。そして、女の子達の方を見て、物色する。


 俺は、どの子に狙いを定めようか、その事で頭の中がいっぱいになる。だって、俺は大魔王を倒し、世界を救った勇者様だから、モテモテのはずだ。


 女の子を選びたい放題だなと、頭の中は妄想が止まらなくなっていた・・・。







読んで頂き、ありがとうございました。

あなたと僕の小説力が、向上していきますように!

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