閑話3 何だったっけ?
「なぁ、海人。お前の能力ってなんだったっけ?」
「え?」
理事長室で資料作業の手伝いをしていた時に急に有栖にそんなことを聞かれるのでビビる。
俺と有栖は昔から一緒に仕事をしていたし、その時のパートナーだった。そのため、俺の能力など当然教えている。
なのでその問に驚く。
「そりゃぁ……『鍵を解除する能力』だよ」
「それは知ってる。その後だよ」
「後?」
その言葉の意味がわからなかっため聞き直す。
「そう、封印の話さ」
「あぁ、その事ね」
それを聞いて分かった。
この世界の能力者は能力に厳重なプログラムがかけられている。それも能力を封印するような。
そしてその封印は全てで5つあり、それぞれの封印を『第零封印』『第一封印』『第二封印』『第三封印』『第四封印』『第五封印』というふうにある。
それぞれ説明していく。
『第零封印』はみんな使っているもの、つまりは生まれた時から使える能力の素の力のこと。
この封印は常時解放されている。
『第一封印』を解く条件は「生と死の覚悟を決めること」と「現時点での能力を十二分に扱えること」の2つをクリアすると封印が解ける。一度封印が解けるとその後は自由に封印解放ができる。
その内容は能力の制限の解除だ。例えば、今まではある特定のものにしか作用しなかったが解除すると全てのものに作用するようになった。などだな。
生と死の覚悟を決めることとは人を殺す覚悟と死に怯えない精神力のことを言っている。
『第二封印』の解放条件は「生と死を体験すること」と「第一封印の能力を完全に扱えること」の2つをクリアすると封印が解ける。
その内容は新しい能力とも呼べるものの解放だ。俺たち自身これを呼ぶ名前は決まっていない。
生と死を体験することとは死の淵から蘇ること。と人を殺すことだ。
残酷だろ? それがこの世界なんだ。
『第三封印』以降はブロックがかかっており、基本は解けない。能力を使ったとてな。
しかし、何事にも例外は存在する。
例えば俺とかな。
さて話を戻そう。普通なら俺の能力や封印の内容など教えないが有栖は仕事仲間。教えてやるかと有栖に教える。
「俺の『第一封印』の内容は……『解除の対象の無制限化』。『第二封印』は『自身の認識下にあるものを無視するもの』。あぁ、俺は封印を全て解除している想源能力持ちだからな。全ての封印の内容を言うぞ?」
再確認と言うように有栖に問う。
「ああ」
特に驚くことなく有栖は返事をする。
……さて、ここでも再確認だ。
想源能力持ちとは何かについてだ。
この単語を分解して考えよう。普通に読むと『想源能力持ち』と呼べ、分解すると3つになる。
『想源』『想源能力』『想源能力持ち』の3つ。
『想源』とは能力を発動するための未知の原子とでも考えておけばいい。
いつぞやのスパイの事件では1度殺すことで想源を無くしてから蘇生する。
そうすることによって人畜無害な能力者が誕生する。なんてったって能力を使えない能力者だからな。人畜無害に決まってる。
『想源能力』についてだが……簡単だ。封印を全て解除した能力の事だ。
これが分かれば『想源能力持ち』の内容もわかってくるだろう。
そう、その封印を全て解除している能力を持っているもののことを指す。
さてさて、またまた話を戻す。
「……『だいn」「ちょっと待った!」
有栖からカットが入った。
何かと思い、急かすと。
「めんどくさくなった。もうやめて」
……あぁ、なるほどね。
俺があまりに強すぎたため嫉妬してしまいそうになるから辞めたのか。
それを裏付けるように有栖の顔は真っ赤になっていた。
まぁ、その顔が見れただけ満足するか。
そう思い、俺は再び資料作業に戻った――――
まぁ、ちょくちょく閑話は投稿します。色々と伏線回収をこっちでしたりするんで。
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