表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/62

30話 新作料理

――ある日


「おはよー……ってこの散乱した紙はなんなの!」

「おお、みなもちゃんおはよう。ご飯は机にあるから好きにたべてくれい」


 散乱している紙はまるめられたり、大きくバツが書いていたり、とにかく色々書いてはボツになっている様子が伺える……。


「ガウレス、悩んでいるなら私にも相談してよ! たまには私もガウレスの力になりたい!」


 みなもは紙と睨めっこしているガウレスを覗き込んだ。


「みなもちゃん……何ていい子なんじゃ!! 本当に行き詰っておる……ちょっと力を貸してもらいたいのう……」


 そうしてガウレスは資料を広げ、私に丁寧に説明を始めてくれた。


・・・


「なるほど……つまり、この[屋台料理お披露目会]での新作料理を考えているのね……」

「うむ。2年に一度のこの時期がやってきたんじゃ」

「前回は勇者殿にご助言頂き焼きそばが増えたんじゃ」

「ほえー焼きそばはお父さんが立案したのね!」

「みなもちゃんも何か思いつく料理はないかのう?」

「うーん……」


 私は屋台と聞いて、祭りの屋台を思い浮かべた。

 花火や浴衣、りんご飴、かき氷、チョコバナナ……。

 なんだか甘い物ばかり思い浮かんじゃうな。

 ……ん、そういえば!


「そういえばガウレスさんの屋台通りってデザート無いよね?」

「ん-そういえばそうじゃな!」

「じゃぁ今回は甘い物で攻めてみようよ!」

「なるほど……全然思いつかんが……! 吾輩があまり甘い物すきじゃないからのう……」

「ガウレスさん任せてよ! とりあえず一回屋台通りに行こう!」

「おお頼もしい!」


 そうしてシアとガウレスと私の3人で屋台通りへと向かった。


「いつ来ても、美味しい匂いがいっぱいだねー」

「お、みなもちゃん! 今日も食っていくかい?」

「あ、焼きそばの兄ちゃん! この前実験で激辛食べさせられた恨みは忘れてないよ……?」


 ちょこちょこ買い物に来る時、私はよくやきそばを食べる。

 その時にこの兄ちゃんに激辛特別メニューって奴と勝手にすり替えられたことがあるのだ!


「すまんすまん! 今日は普通の奴! ほら、見た目だけ多めにサービスしとくから!」

「本当! 有難う!」


(お姉ちゃんは見た目だけ多くても喜ぶのか……)


 しっかりと言葉を聞いていないのはみなもだけだった……。


・・・

・・


「ふーお腹いっぱい!」

「シアも満腹だ! そろそろ帰ろう」

「そうだね!」


「いやみなもちゃん!? 目的変わっとるよ! 新しい商品を考えてくれるんじゃろ!」

「あはは……冗談だよ! ちゃんと状況も確認したよ!」

「おお!」


 ガウレスはほっと肩をなでおろした。


「とりあえず、甘味に当たるのはこのフルーツジュース屋だけだね」


 みなもはフルーツジュース屋に戻ってきた。


「すっきり系、濃厚系と割と品ぞろえが良いし、これを改造した商品を作ります!」

「お、おお! ……どういう事じゃ?」

「この濃厚系のジュースなんだけど、もーっとジャムっぽくする事も出来る?」

「フルーツからジャムを作ればよいのであれば問題なく出来るぞい!」

「了解! 後は、焼きジャガイモ屋さんから焼く前のジャガイモを借ります!」


 フルーツジュースをみてまっさきに思いついたのはタピオカジュースだった。

 ……けどタピオカの作り方は分からない!

 なので、ジャガイモがあるからそれを使って似たようなものを作る!


「よし、じゃぁちょっと作ってみるね……!」


 そうしてみなもクッキングが始まった!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ