幼馴染の死
このお話は私の想像の世界ですが、一部リアルが、混ざっています。文章力はまだまだですが、先を楽しみに読んでいただけると幸いです。そんなに長いお話ではないと思います。
私は琴音25歳、2児の母親。
私には小さいころからの友達の早紀がいる。
この早紀は独身だけど、私の子供の雄馬5歳と拓馬2歳とはすごく仲がいい。
ある日、4人で買い物に出かけた時の事。
拓馬の持っていたお菓子が手から落ちて車道に転がった。
それを追いかけて拓馬が車道へ・・・そこに車が猛スピードで来た。
私は拓馬を救おうと車道に飛び出そうとしたところ、何かに引っ張られて歩道に尻もちをついた。
その瞬間。
キキーッ! ドンッ!
私は何が起きたかわからず、ゆっくりと車道を見た。
早紀が拓馬を抱きかかえて倒れている。
引っ張られた感じがしたのは早紀の手だったんだ・・・
ザワザワ・・・救急車を呼べ・・・
一人の男の人が周りに指示を与えている。
2台の救急車が来て早紀、拓馬は乗せられた。
私は、雄馬を抱っこして拓馬の乗っている救急車に乗った。
救急車のドアを閉める時に野次馬の声が聞こえた。
あの女の人・・・助からないかもな・・・
私は二人とも助かってほしいと祈っていた。
幸い二人とも同じ病院に運ばれて、すぐに処置に入った。
どれくらいの時間が経ったのだろう。
雄馬は泣きつかれてソファで寝てしまった。
こういう時の人間の思考回路ってどうなっているのだろうか?
もう二人の無事を祈りながら雄馬の背中をさすっていることしか出来なかった。
今何時だろう・・・
旦那の浩人がかけつけて、私の頭をポンポンッと撫でてくれた。
「きっと大丈夫だよ。神様は見守ってくれているから」
そう励ましてくれた。
処置室の中から医師が出てきた。
「・・・息子さんは命に別状ありません。今は安定剤で眠っています、数日、入院で様子を見ますが、後遺症ものこらないでしょう。ただ・・・早紀さんは・・・」
私は拓馬が助かってホッとしたのもつかの間、早紀の状態を慌てて聞いていた。
「早紀さんは拓馬くんをかばって全身打撲で頭をかなり強打しています。意識もありません。今夜が峠と思ってください。早紀さんの両親には連絡しました。まもなく来られると思います」
そう言ってまた、治療室に入っていった。
処置も終わり、拓馬はICUに入れられたが、意識が回復すると病室にうつされた。
病室で拓馬の様子を見ていると、早紀の両親が入ってきて
「今、医師から事情は聞いた。早紀は命がけで拓馬くんを守ったんだ。それだけで十分だよ」
私は涙が止まらなかった。
でもまだ、早紀は生きている。
必死に生きようとしている。
私は諦めない。
夜になって早紀は空に旅立った。
私も早紀の両親もこれでもかっていうくらい泣いた。
昼間まであんなに元気だったのに・・・嘘だ・・・
早紀の両親は葬儀屋やらいろいろ手配で忙しかった。
拓馬が入院中は義両親に雄馬を預かってもらい、早紀の葬儀には出席した。
私は早紀の両親に申し訳なさがいっぱいで何回も謝った。
「もういいから。早紀は雄馬くんも拓馬くんも自分の子供のようにいつも話していた。だから自分の命をなげうってでも助けたかったんじゃないかな?琴音ちゃんが飛び出そうとしたときに早紀が引っ張ったんでしょう?琴音ちゃんは生きていないとこれから雄馬くんと拓馬くんの面倒が見れなくなっちゃうから、代わりになったんじゃないのかな?早紀の分までしっかり生きてね」
私は号泣した。
葬儀が終わると急いで病院に行った。
「拓馬くんはもう大丈夫ですよ。明日もう一日様子を見て退院としましょう」
私は安堵した。
そして退院して家に帰ってきた。
義両親が雄馬を連れて家で待っていた。
私はこの数日間、目まぐるしくてあっという間に過ぎた日々を思い出していた。
すると頭の中に声が飛んできた。
”琴音?私は早紀だよ。ごめんね、生きられなくて。でもね、拓馬くんが無事でよかったよ。これで拓馬くんが無事でなかったら私が死んだ意味ないもんね”
”本当に早紀なの?ごめんね。私が拓馬を助けていたら早紀は死ななくて済んだのに・・・”
”謝らないで、琴音がいなくなったら雄馬くんと拓馬くんはどうするの?しっかり子供たちの面倒を見なきゃだめだよ。それに私はずっと琴音のそばにいるから安心して”
”うん、ありがとう”
私はまた号泣した。
周りの人たちは、二人の会話は聞こえてないので、突然泣き出した私に慌てていた。
義母が暖かい紅茶を入れてくれて、私は一口飲むと、少し落ち着いた。
この早紀が発した”ずっとそばにいるから”の意味がわかるのはすぐだった。
読んでいただいた方ありがとうございます。この話は私の中でも印象に残る話も混じっており、暖かくもあり、怖くもありのお話だと思います。常識では考えられないことが起こりますが、一人一人の人生には、信じられないようなお話がたくさんあります。そういえば、こんな話もあったなぁ?くらいに読んでいただけると幸いです。




