48話 親子の事情
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「俺は片山進だ。ところでどうしてこんなところに子供がいるんだ?」
「私も金で雇われている身でね。詳しくは分からないが理由ありみたいだ」
「そうか……。それよりあんた、腕の傷は大丈夫なのか?」
「大したことはない……が、戦闘は…力が入らない…な、無理みたいだ」
俺は面倒ごとは嫌なので深く突っ込まないようにする。親子の方に近づき様子を見る。
「私は陳新です。危ないところ助けて頂き感謝します」
「燕です。お兄さん、とってもつよい!」
燕ちゃんは少し華奢な感じはするけど顔立ちもスマ―トに整いとても美人だ。将来が楽しみな女の子である。
「片山です。それより燕ちゃん、ちょっと足を見せてごらん」
恥ずかしそうに足を前に出す。
足首が少し赤くなり腫れている。攻撃されたのでは無く逃げる時に挫いたんだろう。
「ちょっと触るよ」
「はい……。」
俺は足首の辺りを軽く揉みマッサージを行う。
「ん!……アァ……」
燕ちゃんは顔を紅潮させ俯いてしまった。
俺はこっそり患部に手を当て隠しながら「ヒール」を唱えた。
「よし、応急処置しておいたぞ」
「え……!? あれ? 痛くない……。お父さん、ほら、歩けるよ~」
「おおー、燕燕良かったな! 片山さん、ありがとうございます」
「いえいえ、ちょっと応急処置しただけですよ」
「ところで陳さん、燕ちゃんみたいな小さい子がなぜダンジョンに?」
「そうですね……、うちは父子家庭で……燕燕には伝えてないんですが、その―、私が病気でして……その……燕燕も、もう大人でしょ? 巻物を何とかゲットさせて1人でも生活できるようにと……鍛えるためでして……ゴホゴホッ」
何とも歯切れの悪い説明だ。複雑な事情だ。関わらない方が良いな。
「危険なダンジョンじゃなくても普通に働けないんですか?」
「いや―、まだ子どもでしょ? なかなかまともに雇ってもらえないんです」
いやいや、さっき大人って言ったじゃん!
「ちなみにゴブリンから巻物は出にくいようですよ。上の階が良いかも知れません」
俺の経験則を伝えておく。
「そうなんですか!! 貴重な情報ありがとうございます」
「では、俺はこの辺で失礼します」
「ちょっと待ってください! 片山さん」
「へ、何でしょう?」
「あの……私もこのように病弱でして先が無い……ゴホホ・・・、持って来たお金で雇った李さんも怪我をしてしまって…この先どうしたら良いか……。片山さん! うちの子を鍛えてやって貰えませんか?」
「あ、無理です。仕事もありますので」
「せめて…ゴホッ・・・せめて時間の……ある時だけでもお願い・・ゴホッゴボ…出来ないでしょうか。娘は料理も得意です」
いやいや、料理とか関係ないでしょう?
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