25話 立ちん坊
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赤羽駅で紋次郎を待っている。夜の赤羽に来るのは初めてだ。紋次郎のことだ、俺を中国パブかスナックに連れて行くのだろう。そうこう考えていると紋次郎が時間通りにやって来た。
「かたやん、待たせたしまったでござるか?」
「いや、今来たところだ。で、どんな店行くんだ」
紋次郎「今日の予算はいかほど?」
俺 「今日は俺のおごりだ。ちょうど臨時収入があったからな。」
俺 「2人で30kくらいにしてくれ」
紋次郎「さすが、かたやん! この借りは出世払いで返すでござる」
まあ、無理だろ!?
紋次郎は直ぐに店に向かわず周辺を回るように遠回りで向かうらしい。キャッチも観察するためと言っていた。こまめな奴だ。この情熱を少しは仕事に向ければ出世するだろに。
俺はあの有名な〇バカ日誌を思い出していた。
駅から歩き出した途端のことだ。狙っていたかのようにキャッチのお姉さん2人が、俺たちに話し掛けてきた。
「お兄さん~ 90分飲み放題5000円でいいよ~」
「拙者たちは行く店予約してあるでござるよ」
「若くて可愛い子いっぱいいるよ~」
この後もキャッチの女は50メ―トルくらいついてきた。
紋次郎がこの時間になると、ここ赤羽のキャッチはほとんど中国人しかいないらしい。日本の店も一応あるが中国系ばかりだ。
勧誘ル―ルも 日本が暗黙の了解としている闇ル―ルを全く無視して中国人同士でエリアを決めキャッチしているらしい。確かに都内じゃ、店が見えない場所でキャッチするのは、めずらしいな。日本の激戦区では、確か軒先まででしのぎを削り合うのが暗黙の了解だったか!?
少し歩くと今度は電話BOXから1人の女が出てきてこちらに歩いてくる。
「あれもキャッチでござるよ。マッサ―ジ系の」
「え!? キャッチ? 今、受話器おいて出て来たぞ」
「かたやん、今どきの若い女子は、BOX電話を使わないでござるよ」
「そりゃそうだけど。マジ……か」
俺たちと女がすれ違おうとした瞬間、
「マッサ―ジ気持ちいいよ~。3000円だけね」
電話BOX女が進路を塞いで声を掛けて来た。紋次郎の言う通りだったか。
女はなかなかの美人だ。俺の腕を抱え込み密着してくる。なかなか刺激的である。紋次郎がサ―ビス内容や時間を確認している。
紋次郎は俺が十分に美人お姉さんとの密着を堪能したことを見計らい、一気に興味ないモ―ドに切り替えた。こいつは、本当に気遣いが出来て空気が読める男だと内心で称賛した。
俺は紋次郎の興味ないモ―ドを合図と悟り、電話BOX女を振り払い歩き始めた。女はしばらくついてきたが、電話BOXの方に戻って行った。
紋次郎が言うには、今では緊急、災害用みたいになってしまった数少ない電話BOXは、実は雨風を防げる立ちん坊たちの聖地らしい。特に冬の夜の電話BOXは、池袋など立ちん坊間で国際紛争を起こしているくらい人気スポットだそうだ。これから俺は電話BOXの見方が変わるんだろうなとフラグを立てとく。
「かたやん、マッサ―ジのキャッチはエ―スが多いでござるよ」
マッサ―ジで一番多いのは、分業制でキャッチ、マッサ―ジ、極上のマッサ―ジ交渉人の3段階らしい。俺は意味が分からんが、可愛い子が客引きするよくあるパタ―ンなんだなとこの時は思っていた。
しかし、キャッチだけでも俺の知っている世界と違っているんだな。こりゃぁ、本場の中国ではどうなってしまうんだと心の中で少し不安も感じていた。
「着いたでござるよ」
え!? なに本当にここ?
中国語の勉強編だった気がします。
長くなりすみません。
あしからず。




