一話 プロローグ
何となく頭の中をよぎったヒーローもののお話です。
あと個人的に言うと正義の反対は悪といいますが、正義の反対はまた違う正義だと思います。
あまり上手くないですが、頑張って書いていきます!
「どうな……って……いる……がはっ」
ここは世界を恐怖に陥れている組織ニューワールド、通称NWの本拠地内部の廊下……
「……」
そこで何百人の死体が乱立しており、唯一息のある男は目の前にいる一人の赤い戦士を見ていた。
「お……まえは……なに……も……の……」
男は赤い戦士にそう尋ねると同時に力ついてしまい息絶える。
「うーん、やっぱりこの程度か……」
その後、赤い戦士の後ろから一人の少女がタブレットを持って出てくる。
「うーん、思ったより性能低いしタイムもそんなに良くないし……失敗作だな〜」
少女はタブレットを見ながら赤い戦士にそう言いながら顔を除きこむ。
「はぁ、でもまぁ……急造で作った割には結構やるとしておくかな」
少女はそう言ってタブレットでデータを集める、今後作る予定の改造人間のより高性能化のためだ。
「にしても、これが巷で正義の味方と有名なガーディアンの皆様ですか……パワードスーツの性能といい人といい弱すぎ」
少女はそう言うと先ほど力尽きた男性の顔に蹴りを入れる、死体となった男性はそのまま力なく地面に倒れる。
「まぁ、いいや……おーい、赤いのこの調子でデータ回収よろしく」
少女は赤い戦士にそう言うと彼はそのまま飛び出し、ガーディアンの兵士を蹴散らすべく駆ける、少女はその後ろ姿を見届けた後にタブレットをしまいそのまま赤い戦士とは反対方向に歩き出す。
「はぁ……つまらない」
少女はそう呟くと同時に部屋へと入り、とあるガラスケースを見るそこには白い液体があり少女はそのガラスケースに手を置いてこう呟いた。
「完成にはなにが足りないの教えて?私の最高傑作……」
少女はその後、デスクに座り込み赤い戦士の戦いをパソコンから見つめる。
「ぐあぁ⁉︎」
「ああ‼︎⁉︎」
そこに映っていたのは一方的にガーディアンの兵士達を一方的に虐殺する赤い戦士の姿だった、少女はストップウォッチで測りながら見ており、ガーディアンの兵士達を殲滅させた後にストップウォッチを止めて時間を見る。
「ふーん、まぁまぁね……」
そう呟くと少女は赤い戦士に戻るように伝えるが、その後赤い戦士は口から血を流して倒れ、それを見た少女はバイタルチェックをする。
「この検体もダメだったか……また頼むしかないか」
少女はそう言ってパソコンを閉じて連絡する、こうしてガーディアンによるNW総攻撃は多大な犠牲を払いつつも失敗、そしてこれを機に弱体化しNWの侵攻を抑えきれなくなりガーディアンは劣勢になりそして組織として維持できぬ状態となり壊滅した。
\ウゥゥゥゥゥゥ‼︎‼︎/
\ウゥゥゥゥゥゥ‼︎‼︎/
ガーディアンが壊滅しNWが世界を手に入れてから数ヶ月後のある日、NWのどこかの研究施設から警報が鳴り響いた。
「さて、つまらなくなったしここにはもう用はないや」
そして少女は遠くの丘から燃え盛る研究施設を暫く見つめた後に手に持つアタッシュケースを見つめる、そのアタッシュケースの中にはこれまでに彼女が作ってきた改造人間のデータ、並びにあの白い液体の入った注射器があった。
「さて、ここはどこかな?まぁ、風が赴くままに行きますか」
少女はそう呟いて歩き出す、行き先も決まらないないまま……気ままに……
「ぐっ……」
「おい!この程度かよ、立てよ!」
「うぐ……」
少年は生まれつき身体が弱かった、生まれてから数年は病院のベットで過ごし退院した後も入退院を繰り返した、そんな自分に嫌気がさして身体を鍛え始めたはいいものの……
「うぐ……」
「弱い癖にしゃしゃり出てくるんじゃねぇよ」
一向に成果は出ることなく彼の身体は弱いままだった。
「うぐ……」
少年は人一倍いや二倍、三倍にも正義感が強かった、将来の夢は小さい頃に憧れたお医者さんかみんなを守る警察官だった……少年の頭は良くはなく、身体が弱かった、だが少年は諦めなかったこんな自分でもなれるのだと!証明したくて……
「助けて!助けて!」
「ヘッヘッヘ……どうした?正義の味方?」
「大切な友達を助けられないようで警察官になれると思ってんのか?ええ?」
「助けて!トウヤ!」
「や……め……ろ……かの……じょを……はな……せ……」
だが、そんな少年の夢を壊す出来事が起きた……彼が入院時代から知り合った女の子が彼をいじめるグループに拉致された、彼は助けるためにいじめグループの拠点に乗り込んだのだが一方的にフルボッコにされ目の前で彼女を襲われたからだ、その事件は無事に解決したものの、それ以来彼はもう見る影をなくし、目の前で誰かを助けようとしても身体が動かず、あの時のことを思い出し自分は無力なのだということを再認識する。
「……俺は何になりたかったのだろう」
ガーディアン滅亡から数ヶ月、あの事件から数年経った頃、少年の身体は弱いままだが成長し、彼が通う高校の屋上で空を見上げてそう呟いた。
「正義の味方か……」
少年は胸に秘める想いから逃げつつ自問自答する、答えは分かってるのに何もできない……意気地なしである自分自身を彼は憎んだ。
「なぁ、トウヤ!今日暇か?」
「そうだけど?」
「ヒーローショー見に行かね?」
「ああ、いいよ……」
そして彼は出会う……それが悪魔との契約であろうと。
感想、アドバイスよろしくお願いします。
あともしかしたらpixivにも貼るかもです。