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境界線の無い正常な思考

i.cre.ibl. st.ry エンド

作者: レー・NULL

荒廃した世界を歩き続ける。結局は最後のシェルターから外に出て2ヶ月が過ぎた。


もう、終わりか。第三次世界対戦が始まった時点で僕らのprojectNULLは破綻している。最後の希望はレキシ世界だろうが、あれも多分無理だし、そもそも根本的な解決にはなっていない。そして、僕自身がそんなことをする気は無い。

土地や食料の確保から人間データの保存へと切り替わった。もうすでに無理だったんだ


「お前そんなとこに居たのかよ」


不意に声が聞こえる。もうこの辺りには人はいないはずだ。後ろに振り返ると


「確か、プロキアと名乗っていたな」


それは半立体なホログラフ。非現実の中の現実


「レー、伝えなきゃいけねえ事があるんだよ」


非常に珍しい。そもそも会ったのは二回目だ。ただ、自分からそんな事をするような性格には見えなかった。


「それで、連絡事項は」


「最後の希望の奪い合いが始まった。もうメンバーもろとも破壊されてるけどな」


そうか、最近連絡が無いと思ったら。もうこの世には居なかったのか

もう、悲しみも渇れ果てた


N・seven・debugger

難聴のために会話しにくいヤツだった。ソ音と大概は一緒に居た。あいつはあいつで大音量で音楽を聴くから話ずらい


N・six・supporter

結局はどこの国の人かわからなかった。とりあえずロシアの辺りかと訊いてみたが全然違うらしい


N・five・sounder

確かこの中では始めて会ったんだっけ。やたらと次数とフォースの眼鏡を取り替えようとしていたな。成功した事はないが


N・four・balancer

とてもたよりなさそうな人だった。それでもいつも周りを気づかっていたよな。何だかんだでソ音を可愛がっていた


N・three・graphicer

何だか恐ろしい人だった。そのイメージは今も変わってはいないくらいに強烈。確かに凄いとこはあるけど


N・two・creator

一見は冷徹そうだけど、ミツとは違うよ。なにやら自分の眼鏡に拘りがあるのか、それを取った姿は見たこと無い


N・one・programmer

いつの間にかこいつの友達になっていたらしい。挙げ句、知り合って数日後にようやく名前を訊いてきた。意味がわからないが、ミツも同じパターンか


思い出してみるも変なヤツばっかりだったな。協力して作ったあれも壊されたのか


「ん、少し待て。なんであれが壊れたのにお前がここに居る。プロキア」


「そもそも、境界線が破綻してるんだから問題ないだろ」


クルクル廻る蛇みたいになってるのは誰




けっきょく終わりはよくある話。希望の欠片を見つけた八人は、その希望を形にしたけれど、途中で既に破綻していたんだ。形にされた希望は一つだけ、それなら取り合いが始まるのも無理は無い。因果なもんで、四の数字、第四次世界対戦で全滅するまで戦った。生き残るにはそれしかなかったからね、だけど戦いで希望は壊れた。

最後の一人はただただ泣いた。


終わりの存在しない話の終わり。勿論、終わりは無いよ

それでは、終わり

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