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第五話 始動!ストレート魔理沙

キャラクターファイル


八雲紫


あらゆる境界を操る程度の能力


今回の異変の首謀者で弾幕戦には参加しない。

裏方の登場のみ。

量子記憶定型布(メモリークロス)


それは一枚の黒い布だった。ちなみに名前以外には何も文字が書いて無く、使えるものなのかどうなのか全く解らない。

字面的にもどういった効果があるのか想像しづらく、魔理沙は興味深く、その布を観察した。よく見ると真ん中に八卦が描かれていてなかなかイカしたデザインの布だ。


「お~い、魔理沙!ツタを見つけて来たぞ」


霖乃助の声が上から聞こえてきた。


すげぇな、マジで見つけてきたのか、少しは香霖を見直すか。

「さんきゅーっ!放り投げてくれー」

 上から投げ落とされてきたツタの先を掴むとぐっと力を入れた。


「おわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」



 香霖も落ちてきた。

 丁度魔理沙の上に


「ぐふっ!!!」


 いくら異変を解決してる魔法使いでも人間の女の子なのだ、成人男性が10メートルも上から落ちてくれば意識を落とすだろう。


「お前まで落ちてきてどうする!!」


 だが魔理沙は元気だった。


「ごめんよ魔理沙……あんなに力が強いとは思わなくて……でもよく平気だね?」

 落ちてきた霖之助は魔理沙から降りると申し訳なさそうに言った。

「それなんだが、ぶつかった瞬間に衝撃が来なかったんだよ」

 魔理沙ははぁ~とため息をついて手に持った布を見つめた。

「衝撃がこなかった?そういわれると僕も全然身体が痛くない、気がついたら魔理沙の上に乗っていたような…」

 魔理沙はその言葉を無視し、ずっと布を見つめて数秒後、にやりと笑った。

「どうやらこの布、なかなか便利そうだぜ」

 魔理沙は一つの仮定を思いつき、その布を高く、振りかざした。そして少しづつ魔力を込める。

「霊夢の座布団みたいな弾幕をイメージするか」

 布は魔力が注がれ、淡い輝きを放ち、そして1メートル平方の形になった。

「魔理沙、それは一体?」

「これはあの黒いグリモアに挟まってたんだぜ、多分この布は、魔力を注ぎ込めば持ち主のイメージした”武器”になる、だからさっきの香霖の落下したとき、あたしは灯りの魔法を使っていて、身を守ることを考えた、そしたらこの布があたしを守ってくれたのさ」

 あのスキマ妖怪、なかなかいいもんプレゼントしてくれるじゃねえか。

「そんなものが…ますます八雲紫の目的が分からないな…」

「今はどうだっていいさ、香霖、乗れ」

 魔理沙は床に四角形になった布を置くと、その上に乗る。

「どうするんだ魔理沙?」

 おっかなびっくりの霖之助も上に乗る。

「こうするんだよ」

 魔理沙はイメージした。いつぞや妖怪の山で見た御柱を


「伸びろ!!」


 そのまま魔力で形を変えたメモリークロスは魔理沙が全力で注いだ魔力によって肥大化し、柱へと姿を変えた。

「おわわ……」

 隣で霖之助がうろたえていたが気にせずに上昇を続け、すぐに地上へと戻ることができた。

「ああ~どうなるかと思ったが何とかなりそうだぜ」

 魔理沙は柱から降りて地面に立ち、香霖も降りたことを確認すると柱を布に戻した。

「さて、今日はもう疲れたし休めそうなとこを探すか」

 魔理沙はそう言うと大きく伸びをして欠伸をした。

「それならさっきツタを拾った近くに古びた小屋が建ってたんだ、そこに行こう」

「古びた小屋ねぇ、屋外よりマシか…」

 魔理沙はしぶしぶ賛成すると霖之助に続き歩き出した。


 歩いて数分でその小屋は見つかった…しかし


「明かりがついてるな、しかもなかなか綺麗じゃないか、香霖?」

 廃墟のような小屋を想像していた魔理沙は皮肉交じりに言う。

「さっきは真っ暗で古びた印象だったんだが…これなら嬉しい誤算だろ、魔理沙?」

 …まぁその通りなんだがな。

「とりあえず泊めてもらえるか交渉してこよう」

 霖之助は小屋のドアをノックした。


「……誰だい?」


 中から聞こえてきたのはしわがれた男性の声だった。


「すいません、僕は森近霖之助といいます。突然ですが一泊させていただけないでしょうか?」

 霖之助は簡潔に答えると

「おかしいねぇ、ここは私有地だから関係者以外は入れないんだがねぇ…はて?森近なんて名前は初耳だねぇ」

 冷たい返答が帰ってきた。


「なんだそりゃ?林に入るだけで許可が要るのかよ」


 それを横で聞いていた魔理沙が口を挟んだ。霖之助としてはこれから何とか泊めてもらうように頼み込もうとしていたのに失礼な物言いをする魔理沙に頭を抱えた。

「…その声は…もしや女の子もいるのかい?」

 あれ?

「はい、居ますが?」

 急に丸い態度をとった扉の向こうの人物は扉を開けた。

 その姿は声のイメージ通り、白髪の老翁だった。


「……泊まって行きなさい」


 彼は魔理沙と香霖を交互に見て、二人を小屋へと招き入れた。




 それが二人と古道具屋の主人、辰宮閑(たつみやしづか)との出会いだった。


キャラクターファイル


辰宮閑※オリジナルキャラクター


小さな古道具屋を営む老翁、魔理沙のことが気になっている。

もちろん弾幕戦には不参加。

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