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埴輪と旅する女①【会津若松編】第026回  作者: Mikiko


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埴輪と旅する女①【会津若松編】第026回

 『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。


挿絵(By みてみん)

み「おー、ここもスゴい」

ハ「洋花やな」

み「ルピナスの群植だ。

 民家だよね。

 花好きが多い街なんだな。

 やっぱり、雪に埋もれる期間が長いからだろうね。

 しかし、それにしても……。

 これだけ花時を揃えるのは大した腕前。

 グリーンサムどころか、全身緑色なんじゃないの」

ハ「気持ち悪いやないけ」


挿絵(By みてみん)

み「それに、植わってるところが斜面ってのがいいよね。

 平面じゃ、こんなに見事には見えない。

 斜面だから、まるで雛壇を眺めてるみたい」

ハ「確かに、なんとなく人っぽい花やな。

 しかし、花の後ろの2本の木は、なんであないな姿にされとるんや?」

み「方角だよ。

 家のこちら側が影になってるでしょ。

 ということは、家の向こうが南ってこと。

 後ろの高木が、あんなに強い剪定をされてるのは……。

 葉が茂ってると、花壇を日陰にしちゃうからじゃないの」


挿絵(By みてみん)

み「特に左のは、プラタナスっぽいからね。

 あんな大きな葉が繁ったら……。

 陽あたりのいい花と、日陰になる花で、花時がズレてしまうと思う」

ハ「しかし、よく盗まれんもんやな」

み「確かに。

 塀も何にもないから……。

 タチの悪いやつは、引っこ抜いていきかねない。

 やっぱり武家の街だから、民度が高いんだろうね。

 さて、ずっと見ていたいけど……。

 先を急ぎましょう。

 しかし、いいものを見させてもらった」


挿絵(By みてみん)

み「おー、これまた、けなげ。

 種が零れたんだね。

 葉っぱがギザギザしてるから、シャスターデイジーだな」

ハ「可哀想に、震えとるぞ。

 ブラウンサムが覗きこんどるから」

み「やかましい!」


挿絵(By みてみん)

み「おっ、ふもとの駐車場まで来た」

ハ「なるほど。

 目的地は、飯盛山やったんやな」

み「修学旅行生らいいのもいるね。

 でも、わたしが修学旅行で来たときは……。

 この駐車場じゃなかった気がする」


挿絵(By みてみん)

み「こんな砂利敷きじゃなくて、舗装されてた」

ハ「よう、そんなことまで覚えとんな」

み「飯盛山の駐車場には、腹立たしい思い出があるのじゃ」

ハ「なんや?」

み「飯盛山の土産物屋には、白鞘の模擬刀が売ってるんだよ。

 男子どもが、喜んで買ってた。

 で、わたしが駐車場でバスに乗ろうとしたとき……。

 その男子どもに囲まれて、滅多斬りにされたのじゃ」

ハ「そりゃ、災難やったな」

み「ま、向こうも、せっかくのお土産が折れたら大変って思ってたんだろうね。

 スローモーションみたいな斬り方だったけど。

 でも中には、わたしの頭に刃をあてて、ギコギコ挽くヤツまでいた」

ハ「ははは」

み「バス酔いが酷くて、またバスに乗るのかと暗澹としてたとき……。

 そんな災難に遭ったから、ほんとに頭に来た」

ハ「それで、恨み骨髄、記憶が残っとるわけやな」

み「左様。

 ぜったい、ここじゃないわ」

ハ「ここは、個人客の駐車場みたいやな。

 バスの駐車場、探すか?」

み「結構です!」


挿絵(By みてみん)

み「げ。

 案外、立派な山じゃん。

 何メートルあるんだろ?

 調べて」

ハ「そのくらい、調べてから来いや。

 えーっと……。

 1,643メートルやな」

み「そんなにあるわけないじゃん!」

ハ「あ……。

 これは、長野の飯盛山めしもりやまやった。

 山の形が名前の由来やろうから……。

 同じ名前の山もあるってことやな。

 お、あったあった。

 314メートルやて」

み「東京タワーより低いのか。

 新潟の弥彦山が、634メートルだから……。

 その半分だ」

ハ「そっちの標高は、よー覚えとったな」

み「簡単、簡単。

 東京スカイツリーと一緒なんだよ。

 634(ムサシ⇒武蔵)メートル」

ハ「なるほどな」


挿絵(By みてみん)

み「何度聞いても、このエピソードは辛すぎる」

ハ「16,7って……。

 今やったら、高校に入ったばかりのころやぞ」

み「合掌」

ハ「まだ早いがな。

 墓でしたれや」


■バス酔い

 子供のころは、ほんとにバス酔いが酷かったです。

 で、小学6年の修学旅行が、会津若松までバスでした。

 当時は、まだ磐越道もなかったので、下道の国道49号でした。

 起伏やカーブも多かったと思います。

 車中では我慢できず、エチケット袋のお世話になりました。

 そんなわたしですが……。

 大人になってからは、まったく車酔いしなくなりました。

 子供が乗り物酔いしやすいのは、脳の発達と関係があるそうです。

 小学校高学年から中学校低学年にかけてが、乗り物酔いしやすさのピークだとか。

 脳や三半規管が成長しきると、乗り物酔いしにくくなるみたいです。

 わたしも、まさにそうでしたね。

 で、大人になってからは、バスに乗るのが大好きになりました。

 『Mikiko's Room』を始める前の東京旅行では……。

 朝から夕方まで、路線バスに乗ってたこともあります。

 始発から終点まで乗って、そこからまたバスを乗り継ぐんです。

 楽しかったですね。

 景色が。

 ずっと街が続くんですから。


 『Mikiko's Room』の単独旅行の最初のころは……。

 高速バスで東京に行ってました。

 でも、2回くらいで止めたのかな。

 理由は、まず、高速道の景色が単調なこと。

 わたしはあんまり、自然の景色には興味がないんです。

 街が見たい。

 あとやっぱり、時間がかかりすぎ。

 5時間ちょっとかかりますから。

 東京で下道に下りてからは、大渋滞だし。

 時間がもったいないです。


 あ、そうそう。

 『Mikiko's Room』を始める前ですが……。

 一度、会津若松に日帰りで行きました。

 自分で車を運転して行ったんです。

 そのころはもう、磐越自動車道が開通してましたが……。

 磐越道は、片側1車線なんです。

 つまり、対面通行。

 恐ろしくて、とても高速には乗れませんでした。

 なので、小学校の修学旅行と同じ、下道の国道49号を使いました。

 まったく酔いませんでしたね。

 5月ごろだったのかな。

 沿道には、タニウツギやキリの花が咲いてました。

 当時は、腰痛もないので日帰りで往復出来たんでしょうね。

 今は、ちょっと無理です。


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