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看板屋、最近変な依頼が多い件について
俺は看板屋だ
看板屋と言ってもいろんなものがある
店の看板、家の表札、道路の標識…
要は板に文字や絵を描く仕事だ
最近変な依頼が増えてきている
道路標識なのによくわからん絵を描くように依頼される
あんな標識どこにも使えないと思うんだが?
これは、撮影のために様々な標識を必要とする監督と依頼通りにどんな標識でも作れる看板屋の話である
主人公
看板屋の3代目
祖父と父親と続く看板屋の3代目当主
絵や文字は全て手書きなので自由に作れる
標識の依頼が増えるも描くものがよくわからないものばかりで困惑している
監督
異世界もの担当
「似た世界だが、実は異なる世界」をコンセプトに撮影している
いろんな伏線を貼りたいので至る所に小さなネタを仕込んでいる
標識が実は違うというネタのために依頼しまくっている
例えば「羽が4枚ある鳥が羽を広げる」といった普通には存在しない標識を頼んでる
動物飛び出し注意の標識はあるけど実在しない鳥の標識なんてこの人以外だとつくらないから重宝されてるよ




