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空中ランニング
ヨガ教室からの帰り道、幻想が起こった。
私の運転する黄色いバンブルビィ(映画トランスフォーマーのバンブルビィと色が同じと言うだけで、愛車をそう呼んでいる。外車ではない。国産の軽自動車)の上を誰かがランニングしている。
フロントガラスの上空、高さは車の屋根より少し上くらい、空中を誰かが楽しそうに走っている。
軽い足取りで、車と同じスピードで走っている。
女の子だ。
多分、私。
自分の中に住むインナーチャイルドかな、
笑いながら走っている。
息を切らす事なく、とても楽しそうに走っている。
笑い声が聞こえてきそうなくらい…
だんだん私も楽しい気分になってきて、勝手に顔が笑っているのに気付く。
軽くなる。
重力を感じないような。
女の子と一緒に、車ごと浮かんでいるみたい。
ああ、気持ちがいい!
この、軽さは何だろう。
何か手放すことができたのか⁈
さっきまでの重さが嘘のようだ。
あの人のお陰かな。