ようこそ
月野木雅子は全ての大炊御門と月野木の中のやつの攻撃を見切っていて傍観していた。
戦いが終わり大炊御門が月野木を肩に担いで持ってきたのを見て大炊御門は冷静に
「さすが元最前線部隊にいただけありますね。この攻撃を見切って傍観できるのは上位の十八家ぐらいでしょう。」
「そうですね。それより悠人はどうなされるのですか?」
「敬語はいいよ。あんたは俺の師匠だ。いくら俺が成り上がっても敬語を使うのはやめてくれ。」
「いや、稽古している時でもないのに敬語を使わないのは月野木家の家訓に反することとなります。」
「まぁ、いいや。そこは任せるよ。本題なんだがここで月野木君は本部に連れて行く。ここだけではどうにもならないしいつ俺の術が解けてヤツが暴れ出すかわからないからね。」
「左様でございますか。では、悠人の着替えや日常品をすぐさま用意します。」
「その必要はないよ。きっとすぐこちらに戻ってくるから。」
そう言い大炊御門は地面に家紋を書いてその周りに模様を描きあの世へとの扉を開いた。そして、月野木悠人を背負って落ちていった。その背中を見送るよう雅子は温かい眼差しを送った後、20分前からずっと家の敷地に入っている者を呼ぶ。
「ずっと隠れてないで出て来たらどうだい?」
すると木陰から人影が現れた。
俺は目を覚ます。そこは、1本の大きい木が生える場所だった。まるで、何もないところにスカイツリーのような木が1本の生えてるなんとも異様な光景だった。
「やっと起きたか。」
「ここは・・・・・どこなんだ?」
「ここはねぇ〜、地獄の入り口だ。」
心臓が飛び跳ねるほど驚くこんなにのどかなところが地獄の入り口なのだから。それより地獄の前にいるということは
「死んだのか俺は?」
「いや、死んでない生きたまま連れてきただけさ。とりあえずこれ。」
大炊御門は背中に入れていた刀を出し俺に渡そうとしてくる。
「今から地獄に入る。何が起こるかわからない。だから、君はこれをもって来たるものに備えることが大切なんだよ」
正直何言ってるかわからないし、この先何があるかもわからないがその刀は素直に受け取るべきだと俺の直感が言っている。
「ありがたく頂戴いたします。」
「よろしい。じゃあ、地獄に足を踏み入れようか。」
そうすると犬が大炊御門の足元にまで来た。
「よろしくね。ケルベロス」
そうすると柴犬のように見えていた犬が黒い大きく顔が3つあるオオカミのようになっていく。現実的にはあり得ない形で驚く。
「これはなんなんですか?」
「これは地獄の番犬で地獄への門番なんだ。ここはまだ地獄じゃなくてね。人間を捌くところなんだよ。あの山の向こうには川があって渡れた人だけがこっちに来てこのユグドラシルという木から天界へと転送されるんだ。
だから、ここは地獄じゃない。」
「じゃあ、どうやって地獄に?」
「一つはその人が渡っている蓮の川の先の滝を落ちるか僕みたいにケルベロスを飼い慣らして地獄の門を作るかどっちかかなぁ。でも、滝を落ちるのは難しくてね。やる人はほとんどいないかなぁ。」
大炊御門はこちらをみて、微笑みながら話す。
なんだか最初の変な雰囲気を出していたように感じたが今は何故か心地いい。
「さぁ、行こうか。」
大炊御門はケルベロスの頭に手を置き展開と言う。
すると、ユグドラシルに重厚な門が現れる。そして、その扉が開き中に入るとそこにはあのイメージしたとうりの赤いマグマの海が唸っており所々の陸地には意外な光景があった。
人ではなく人型の何が苦しみ悶え人間がその人型の生き物を追い込んでいた。そう
人間が地獄を支配していたのだ。
衝撃の事実に足がすくむ。そもそもあの世に生きている人間がいけることが信じられない。しかも、その事実をどこにも漏らさずに保っていることからこの組織の人間が圧倒的機密性を持っていることがわかる。
大炊御門は両手を広げてこっちに振り向き地獄へようこそ月野木くんと笑顔で向かい入れた。
衝撃の展開。
文章が下手だと感じた人もいるかもしれないけど初めてだから許して。