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作家の名前

私には

想い焦がれる作家が三人いた


だけどあなたの彼女に

好きな作家を聞かれた時に

滑らかに答えることができなかったの


しかも二人の作家の名前しか


それは

答えられなかったその一人の作家をテーマに

あなたが卒論を書いている最中だったから


あなたの彼女に

あなたが焦がれているものを

私も焦がれていると

知られない方がいいと思ったから


だってまるで

あなたの彼女に

あなたのことが好きだって

意味もなく

想いをほのめかしてるような感覚に

なりそうだったから




私はあなたを

手に入れることを望んでいない


あなたのチェロを思わせる笑い声の響きに

目を瞑りながら

空を仰ぐように耳を傾けて


あなたが目指しているものへの眼差しを

無音で胸を高鳴らせながら

控えめに覗き見て


あなたが私の名を呼んだ時に

まるで何でもなかったかのように

微笑み返せれば


それでいいんだ

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